英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

将棋雑感 ~8月を終えて~ その3

2014-09-16 17:39:04 | 将棋
サブタイトルに「8月を終えて」と付けたこと、後悔しています。
既に9月も半分過ぎてしまった…………

      将棋雑感 ~8月を終えて~
      将棋雑感 ~8月を終えて~ その2

順位戦 B級1組
 4勝0敗 山崎七段(6位) 佐藤天七段(12位)
 3勝1敗 橋本八段(7位) 木村八段(8位)
 2勝1敗 丸山九段(5位)
 2勝2敗 豊島七段(3位) 村山七段(13位)
 1勝2敗 屋敷九段(1位) 松尾七段(4位)
 1勝3敗 畠山七段(9位) 藤井九段(10位)
 0勝3敗 谷川九段(2位)
 0勝4敗 飯塚七段(11位)

9月1日終了時点 括弧内は今年度のB級1組ランキング


 4回戦は8月28日に一斉対局の予定だったが、王位戦の関係で豊島×木村戦は9月1日に行われた。
 この対局者が、羽生王位、羽生王座への挑戦者同士で、注目していた。
 脇システムからねじり合いとなったが、木村八段が盤面全体を制圧する受けで局面を支配し、自玉の入玉を確定させた後、持将棋に望みを託した豊島七段の玉を捕まえ勝利した。終局は238手、終局は午前2時16分だった。
 木村八段の充実ぶりを示す一局だったが、対照的に豊島七段にはどこかひ弱さを感じてしまった。丸山九段との順位戦も大逆転負け、さらに王座戦挑戦者決定戦での同じく丸山九段との一局も、終盤ヨレヨレとなり、辛うじて丸山九段の頓死に救われた一局だった。
 豊島七段の今年度の成績は、11勝8敗。豊島七段にしては勝率が低いのは、対戦相手がきつくなってきた為で、敗れた相手は広瀬八段、千田四段、深浦九段、田中悠四段、阿久津八段、丸山九段、木村八段、羽生名人。破った相手も、村山七段、森内竜王、深浦九段、三浦九段、行方八段、屋敷九段、中村太六段、丸山九段、菅井五段というそうそうたるメンバー。
 実力十分で、調子も悪くなさそうだ。丸山九段には1勝4敗で、苦手意識があるのかもしれない。
 飯塚七段は4連敗。順位も悪いので苦しい。しかし、将棋の内容は対豊島、木村、佐藤天戦は、激闘死闘と言ってもおつりが来るほどの熱戦。4戦目の山崎戦も、“一手ばったり”の悪手で好局を不意にしている。大局を見誤ったのは3連敗が影響したのかもしれない。一勝を挙げれば持ち直してくると見ているが、次は丸山九段と大変な相手。
 飯塚七段より心配なのは、3連敗の谷川九段。≪この将棋を負けたら、勝つ将棋はないぞ≫という将棋を逆転負けしている。今期5連敗のあと3勝2敗と復調の気配を見せている。次の相手は屋敷九段。
 昇級争いは、ほぼ順当に昇級候補が顔を並べている。しかし、実力伯仲で総当たりのこの組は、まだまだ逆転の余地がある。個人的には、山崎七段と豊島七段にA級に上がってほしい。


山崎七段について
 上記のB級1組で4連勝と快調な山崎七段であるが、NHK杯戦は二回戦で敗れてしまった。山崎七段の時には“奇想天外”とも呼べる独特な感覚の将棋は魅力的で、2局で姿を消してしまったのは残念だ。2回戦も会心譜となるはずだったが、≪格調高く≫とか≪格好よく≫と余計なことを考える悪い癖が出てしまった。また、≪とりあえず安全に≫とか≪長引かそう≫という指し手を良しとしないのも山崎七段の魅力だが、それが成績の妨げになっているような気がする。持ち時間が長ければ、実利を優先すると思うが、短時間将棋だとポリシーに従ってしまうのだろう。特にテレビ将棋は、視聴者を意識しすぎるように思われる。


里見女流二冠、休場延長
2014年3月1日~2014年8月31日まで休場中の里見香奈女流王座・女流名人(さとみ かな、22歳、奨励会三段)より体調不良を理由に、さらに4ヶ月間の休場届が役員会に出され、役員会はこれを受理いたしました。(休場期間は2014年9月1日~2014年12月31日)【将棋連盟ホームペジより】
 非常に残念な知らせで、非常に心配です。
 延長期間が半年ではなく四か月であることに、「快方に向かっているが9月には間に合わなかった」という希望的観測をしたい。
コメント (6)
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