英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

将棋界の一番長い日2015 展望

2015-03-01 12:14:32 | 将棋
≪最終日は3月なのでまだまだ≫と思っていたら、2月は28日しかないので、あっという間に当日になってしまいました。

 A級順位戦、現在の状況は次の通り(括弧内の順位は前期成績による今期のランキング)
▲森内 九段(3勝5敗・1位)- △行方 八段(6勝2敗・2位)
▲渡辺 二冠(5勝3敗・3位)- △久保 九段(6勝2敗・7位)
▲深浦 九段(4勝4敗・5位)- △佐藤 九段(4勝4敗・4位)
▲広瀬 八段(5勝3敗・9位)- △三浦 九段(3勝5敗・6位)
▲阿久津八段(0勝8敗・10位)- △郷田 九段(4勝4敗・8位)

 挑戦権は6勝2敗の行方八段、久保九段、5勝3敗の渡辺二冠、広瀬八段に可能性がある。挑戦権はランキングが影響しないので、順位下位で3敗の広瀬八段も勝てば2敗のふたりが敗れればプレーオフ進出ができる。その場合、渡辺×久保戦で渡辺勝利が条件なので四者同率のプレーオフで、ランキング優先のパラマス式トーナメントとなる。
 つまり、久保×広瀬戦の勝者と渡辺二冠が対局し、その勝者が行方八段と対局し勝者が挑戦権を得る。興味を優先させれば、このパターンになって欲しい。

 一応、客観的に?勝敗を予想すると、まず渡辺×久保戦は、対戦成績を見ると渡辺12勝、久保11勝。しかし、渡辺二冠の順位戦6連勝中ということ、順位戦3連敗後の5連勝を考慮すると(久保九段も順位戦5連勝だが)、渡辺勝ちと見る。不安材料は、秋以降の好調さを維持はしているものの、王将戦の第3局、第4局の連敗、直近の棋聖戦挑戦者トーナメントで佐藤天八段に敗れていること。
 広瀬×三浦戦は、三浦九段は敗れると即降級という剣ヶ峰の一戦。こういった修羅場を三浦九段は過去何度も切り抜けている。対戦成績は広瀬3勝、三浦1勝だが、相性云々を言う局数ではない。現状の調子や棋力は広瀬八段が優位と見るが、三浦九段の順位戦のしぶとさを考慮すると、全く予想できないというのが正直なところ。強いて言うならば、広瀬八段の勝ちと予想
 森内×行方戦は、最大注目の一局。挑戦権も気になるが、あの森内九段が降級の危機。自身が敗れ、三浦九段が勝つと降級してしまう。対戦成績は森内九段の6勝4敗だが、現在の調子を考慮すると行方八段が有利と思えるが、降級の虞がある森内九段は全精力を傾けてくると思われる。
 行方八段に関しては、昨季の好成績の2位を見ても、私は信用していなかった。しかし、ごめんなさい、私の目が曇っていました。強いです。ここで森内九段を破れば、さらに強さが証明できる。
 それでも、森内九段が真の実力を発揮すれば森内が優位と判断する。しかし、森内九段が力が入り過ぎる危惧もある……難しい。昼食休憩時の戦型を見ると、後手の行方八段の△5三銀右急戦。この戦型は、今期の名人戦の羽生戦、更に昨年度の竜王戦の渡辺戦でも戦っており、森内九段が熱い思いを蘇らせるのではないだろうか。森内九段の勝ちと予想。
 深浦×佐藤戦は、今期はともに4勝4敗で、挑戦権、降級に関係しない。
 対戦成績は22勝22敗。最近は深浦九段が3連勝中。順位戦では佐藤九段の4勝2敗というデータがあるが、深浦九段に関しては4勝5敗で不運の降級ということもあり、深浦九段に順位戦に関しては強いというイメージがない。過去に因縁のある4勝5敗で落ち着くと見る。佐藤勝利と予想。
 阿久津×郷田九段戦は、郷田九段はわずかに降級の可能性が残っている(阿久津八段は既に降級が決定)。対戦成績は阿久津5勝、郷田4勝であるが、棋力、気力両面から郷田九段優位。ここまで全敗の阿久津八段の意地を加味しても、郷田勝ちの予想は揺るがない

 残留争いであるが、3勝5敗の三浦九段(ランク6位)、森内九段(ランク1位)、4勝4敗の郷田九段(ランク8位)の順に危ない。
 三浦九段は勝っても他のふたりに勝たれると降級、郷田九段は敗れても他のふたり共勝たない限り降級しないという状況。確率で言うと、三浦九段降級5/8、森内九段2/8、郷田九段1/8となり、三浦九段がかなり不利であるが、勝てば他のふたりがどちらかが敗れると残留できる。勝てばかなり希望が残されているのである。
 順位戦は計算できないので、予想は無意味かもしれないが、上述した各対局の勝利予想に基づくと、森内勝ち、郷田勝ち、三浦負けとなり、三浦九段の降級と予想できる
コメント (2)
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