英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season20 第17話「米沢守再びの事件」

2022-03-04 16:30:29 | ドラマ・映画
ゲスト:六角精児
 久々の米沢さんの登場は嬉しかったが、「ゲスト:六角精児」という表記を見ると、複雑な思いになる。
 今回は、“鉄道マニア”&“鑑識姿”の米沢さんらしいエピソードであった。


【鉄道ファン、鉄道マニア】
 “マニア”という呼称は、そうでない人から《馬鹿にする》や《迷惑視》などよくない意味を伴うこともあるし、《ファンよりさらに熱意のある》特別視している場合もある。
 ちなみに、旺文社『国語辞典』では「あることに夢中になっている人」と定義している(古い辞書なので、「マニア」の意味合いが変異しているかも)

 鉄道ファンにも嗜好がいろいろある。
「撮り鉄」……列車など鉄道関係の画像や動画を撮影する
「乗り鉄」……列車の乗車や鉄道を利用した旅を楽しむ
「時刻表鉄」……時刻表を読み、旅行コースを組んで旅行を想定し楽しむ
「スジ鉄」……「時刻表鉄」が特化して、ダイヤグラムを組んだり分析する
「蒐集鉄(収集鉄)」……鉄道関係のアイテムや備品を収集する……そう言えば『相棒』でも蒐集鉄が犯人だったエピソードもあった
(他にもあるかもしれません)

 そのマニア心がヒートアップしてモラルを欠いた迷惑行為(犯罪)に及ぶ者を「くず鉄」と言う。
 撮るのに熱中して、軌道敷地内や私有地に侵入してしまったり、一般人の通行などを妨害するなど迷惑行為を行ったり、蒐集心のあまり窃盗に走る者などが例。


 今回の主役のひとりの米沢さんは守備範囲が広いが、「乗り鉄」に所属?しているのかな。
 もう一人は今泉(松浦祐也)
 右京は「“撮り鉄”もどきの”くず鉄”を装った“スジ鉄”」と表現。……ややこしい。

状況は……
・星川鉄道の廃線を進めたい運営会社と、沿線住民が立ち上げた“復活させる会”の間に軋轢が生じていた
・住民同士も激しく対立していた
・被害者の吾妻(藤本浩二)は廃線支持の中心人物
・吾妻と反目していた廃線反対派の旅館経営者・白川(野中隆光)に容疑が向けられた
・吾妻の遺体を発見した今泉が、白川が犯人だと思った(実は裏工作云々も知っていた?……後述)
・白川を庇い自分に容疑を向けるため、遺体や遺留品を星川鉄道のマークのオリオン座の位置に配置したり、自分をくず鉄の行為で逮捕されたりした
・白川を庇ったのは、庇った行為によって白川が立ち直ることに期待した
・今泉は末期がん(悪性腫瘍)で、自分の命を鉄道存続に使いたかった
・今泉から遺体発見個所を聞き、米沢が現場を徹底して検証。犯人の足型を採取(血痕も検証)
・犯人は鉄道事業本部長・松原玲子(中原果南)。白川が過剰な廃線反対行動は、それによって反対グループの弱体化(反対運動の会長は揉め事騒ぎで嫌気・弱気になっていた)を謀った松原の工作だった。
・裏工作を知り、詰め寄った吾妻を松原が殺害

今泉の描いたダイヤグラム
 実は今泉は、松原&白川の分裂誘導工作も知っており、白川が犯人でないことも分かっていたうえで、自分の白川を庇う行為によって、白川が改心し、廃止反対運動が盛り上がり、路線存続に繋がる……それが、今泉が描いたダイヤグラムだった

浅はかな事業本部長・松原
 強引に廃線を進めるイメージが悪いと考え、廃線反対派グループが分裂し自滅するよう裏工作をしたが、計画が露見するのを阻止しようと、殺人をしてしまい、自滅。
 「乗客数データより存続は成り立たない」「鉄道マニアも想いでは、経営はできない」など考えるのなら、存続派を説得できなくても説明会を何度も行えば、世間への言い訳にはなる。
 裏工作がうまくいくとは思えないし、白川への報酬がバレたり、白川にそのことで脅迫されるリスクもある。
 で、吾妻にばれたら、即、殺害! ナイフはいつも持っていたのか?凶器のナイフもその場で捨てるし…


 米沢さんの再登場、活躍は嬉しかったが、今泉の描いたヒストグラムは”絵に描いた餅”のようだし、裏工作もうまくいくとは思えないし、松原の殺人行為も短絡的すぎ
………残念なストーリーだった

 
 
第1話「復活~口封じの死」
第2話「復活~死者の反撃」
第3話「復活~最終決戦」
第4話「贈る言葉」
第5話「光射す」
第6話「マイルール」
第7話「かわおとこ」
第8話「操り人形」
第9話「生まれ変わった男」
第10話「紅茶のおいしい喫茶店」
第11話「二人」
第11話「二人」【追記】
第12話「お宝探し」
第13話「死者の結婚」
第14話「ディアボロス」
第15話「食わせもの」
第16話「ある晴れた日の殺人」

【ストーリー】番組サイトより
米沢守が鑑識として現場に復帰!?
鉄道をめぐる事件の捜査に乗り出す


 鉄道愛好家として、ある路線を訪れた米沢(六角精児)は、線路脇で遺体を発見。連絡を受けた右京(水谷豊)は、亘(反町隆史)と共に臨場する。
 遺体や凶器が沿線で見つかったことから、そこに何らかのメッセージがあると思われた。捜査から浮かび上がってきたのは、廃線の噂がある『星川鉄道』。米沢によると、廃線を進めたい運営会社と、沿線住民が立ち上げた“復活させる会”の間に軋轢が生じているという。被害者は廃線支持住民の中心人物で、運営会社にも脅迫メールが届いていたことから、廃線をめぐる対立が関係している可能性が高かった。
 そんな中、線路に侵入する騒ぎを起こした今泉(松浦祐也)という鉄道ファンが逮捕される。今泉は事件直前、遺体や凶器が見つかった現場に姿を見せていた。いっぽう、右京と米沢は、星川鉄道の地元で情報を収集。すると、廃線の是非をめぐって、住民同士が激しく対立していることが分かる。

殺人の動機は廃線をめぐる住民の分断!?
特命係と米沢が、数年ぶりに捜査でタッグ!
複雑に絡み合った事件の謎を解き明かす


ゲスト:六角精児

脚本:岩下悠子
監督:権野元
コメント (2)
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