英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

“南海トラフ地震”に関する疑問

2023-03-07 20:24:56 | 時事
南海トラフ地震の定義が少しややこしい。

 南海地震………南海トラフ沿いの紀伊半島から四国沖で起こる、マグニチュード8クラスの巨大地震
 東南海地震……紀伊半島の南東沖で起こる地震
 東海地震………遠州灘から駿河湾で起こる地震
*日向灘地震……九州と四国の間の日向灘で発生するマグニチュード7クラスの地震
上記の※南海トラフに沿った領域で発生する地震をまとめて「南海トラフ地震」と呼ぶ

  ※南海トラフとはフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む場所
  *日向灘地震は南海・東南海地震とは異なり、より短い周期で活動しているため、これまでは分けて考えられてきたが、同様な活動をしていた福島県沖の地震が、2011年の東北地方太平洋沖地震では宮城県沖の地震と連動したことから、日向灘地震も南海地震との連動を考える必要がでてきた

【参考:岡村土研(高知大学内の研究グループ)ホームページ】

 で、私が常々疑問に感じていることがある。
 少し話がそれるが、随分以前、「近い将来、東海地震が発生する」と言われ、《ああ、大変だ!》と思った。この“東海地震”が上記の南海トラフ地震の一部?の“東海地震”と同じものを指すのかは分からない。
 当時は、目前の危機・心配や好きなことに興味が惹かれ、《北陸地震じゃないからいいや》などとお気楽な考えであった。(まあ、今も大して進歩していません)

 皮肉なことに、阪神淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、熊本地震など各地で大きな地震が発生しているが、東海地震は起こっていないような……(私の認識不足かも)
 そいう言ことを踏まえて(別に、踏まえなくても、かまいません)……

「南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、今後30年以内に発生する確率が70から80%」
 というニュースや解説をよく聞く。
国土交通白書 2020によると(気象庁も同様な見解、気象庁の予測が基?)
「地震調査研究推進本部地震調査委員会注19では、主要な活断層や海溝型地震(プレートの沈み込みに伴う地震)の活動間隔や次の地震の発生可能性を評価し、随時公表している。
 南海トラフ地震については、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率が70~80%(2020年1月24日時点)とされている。なお、同委員会は、南海トラフでは過去1,400年間に約90~150年の間隔で大地震が発生していることから、次の地震までの間隔を88.2年と予測している。1944年の昭和東南海地震や1946年の昭和南海地震が発生してから、2020年は約75年を経過しており、南海トラフにおける大地震発生の可能性が高まっている」

 マグニチュード8~9クラスの巨大地震!大変!

【参考:南海トラフの巨大地震モデル検討会(第1回:平成23年8月)】の資料(4ページ目)
○ 東海・東南海・南海地震の今後30年以内の地震発生確率は極めて高い(想定東海地震:M8.0程度87%、東南海地震:M8.1前後70%程度、南海地震:M8.4前後60%程度(※1))。
 過去の記録や最新の研究成果によると、これらの地震は将来連動して発生する可能性が高いとされている。
○ 東海・東南海・南海地震が同時発生した場合、最大で経済的被害が81兆円、死者が2万5千人に至るとされ、まさに国の存立を揺るがしかねない事態となる恐れ。(※2)
○ 「東日本大震災からの復興の基本方針」では、今後の災害への備えとして、東海・東南海・南海地震による被害像の明確化及び被害軽減のための対策を検討することが明示。
○ 「津波対策の推進に関する法律」でも、津波の発生機構の解明、津波の規模等に関する予測の精度の向上、津波に関する記録(国民の津波に関する体験の記録を含む。)の収集、その他津波対策を効果的に実施するため必要な調査研究を推進が明示。
(※1)地震調査研究推進本部地震調査委員会長期評価より、 (※2)中央防災会議報告より


上記の第1項目の3つの地震の確率から、その3つの地震がすべて起こらない確率
 0.13×0.3×0.4=0.0156……1.56%!

 で、ここからが本題
 少なくともこの会議で、「今後30年以内の南海トラフ地震発生確率は極めて高い」と言及している。
 それが、11年以上前。
 つまり、そのときの予測が正しいとすると、《今後19年のうちに巨大地震が発生する》ことになる。

 でも、この「今後30年」という表現は現在でも使われている。
 ということは、毎年更新?されて、ずっと「今後30年以内」と予測されていくのだろうか?
(必ず、的中?)

 もちろん、《震災を含めた災害への備えや心構えは必要である》ことは言うまでもない。
コメント
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