う~ん、真犯人は岸田要作(笹野高史)でしたか。
ベタ過ぎる犯人、私の予想(『新参者 真犯人』6月19日記事)は当たったと言えば当たったのですが、少し考えすぎだったようです。予想の精度としては「微妙」、恥ずかしい出来でした。記事にしなければ良かったと後悔しています。……予想はよそう
まず、全体的なことを言うと
人によっては、「途中、事件と関係のない捜査が多すぎて、それが無駄だった」
という感想を持つかもしれませんが、
その部分、つまり、捜査上の証言に浮かび上がるウソと、その裏にある真実と人情を明かしていく加賀刑事(阿部寛)、これこそがこのドラマの主題なので、それを楽しめばいいのです。
最終回に関して言えば、親子の情がテーマで、加賀が岸田要作に迫るシーン、上杉刑事(泉谷しげる)が岸田父を諭すシーン、岸田克哉(速水もこみち)のウソの立証と、ウソの人生を正すシーン、清瀬親子(父と子、母と子)の親子の情の部分がしっかり描かれていて、良かったと思います。
まあ、清瀬一家については不満がありますし、突っ込みどころも多かったのですが、良しとします(もちろん、後で突っ込みます)。
さて、最大の山場は、加賀が岸田要作に回るはずのないコマを回してみろと迫るシーンです。加賀の迫力と、要作の返答に窮する泣き笑いの表情。
泣き笑いの顔で
「ちがいますっ!」
「わかりませ~ん」
とシラを切る要作
「もしあなたが犯人じゃないというのなら、お孫さんに渡したこのコマを回して、凶器のコマじゃないと証明しなさい。この回らないコマを回してみなさい」
と迫る加賀
回そうとして紐をコマに掛けるが、うまく手が動かない要作
圧巻でした。
さて、予想結果の検証と、その言い訳(突っ込み)等です。
岸田克哉
金に困っていたというのは合っていたが、思った以上に見栄っ張りで甘ちゃんでどうしようもない奴だった。
この人物像の捉え方の誤りが、私の推理に誤差を生じさせたといえる。
【推理ミス】
・克哉の車について加賀が気にしていたのは、傷ではなく落書きだった(この汚れが証拠となり、克哉のアリバイが成立)。
・犯行時間付近の6時30分の清瀬(三浦友和)への電話は、車の汚れ落としの依頼だった。
【言い訳(突っ込み)】
・金を確かめる克哉の様子は、急遽30万円を借りた態度には見えない。きっと、車の汚れ落としもタダなのだろう。しかも、自分の秘密は守るよう頼んだのに、清瀬のアリバイを崩すような証言は喜んでしていた。情けなさ過ぎ。
・昼間、峯子に会ったのは、何のため?やはり、借金?
倉庫での出来事
【推理ミス】
・隠れたのは清瀬ではなく、元社員だった
【言い訳】
・アリバイに関しては、清瀬の証言はまったくウソはなかった。なら、もっと強く主張してほしかった。どこか、自信無げだった。
・中の洗剤を盗み、空の段ボール箱に封をするのは、却って怪しまれる
・辞めた社員のカギを会社が回収しないのはおかしい
・凶器と同じタイプの紐が倉庫から発見されたが、事件とは関係なかった。
そう、このダミーともいえる紐の存在が、私の推理を狂わせたのだ。
岸田要作
第1容疑者だったが、深読みしすぎて断言できなかった。
【言い訳】
・要作は清瀬とも被害者の峯子ともかなり近い関係者、もっと早く調べるべきだろう。もっとも、そうしてしまったら、このドラマは成り立たない。
・万引きしたモノを凶器に使うのは、足が付きにくいという利点はあるが、万引きで捕まる危険性もある。しかも、岸田父の万引きのやり方は、店内からは分かりにくくても、とおりからは丸見え。相当危険性が高い
・推理の記事で指摘したが、清瀬を前にした要作の態度は、元妻を殺害し、会社の金を横領していたにもかかわらず、堂々としすぎていた。
凶器の紐
大まかな考え方はあっていたが……
【言い訳】
・ダミーの紐のせいで推理が混乱した
・コマによって、撚り紐と組み紐、まわせる紐が異なるというのは本当なのだろうか。撚り紐がコマ回しに適して、組み紐がダメというのならともかく、あるコマは撚り紐で、あるコマは組み紐というのは不思議だ。どちらもコマをまわす機能があるなら、コマが違っても多少は回ると思う
犯行動機
犯行動機は、横領の発覚を恐れてのものだった。峯子が殺されたのは、峯子本人に原因があるのではないという点は合っていた。
【言い訳】
・シュレッダーにかけていた書類が、裏帳簿か何かだと思ったが、それが、要作の横領を隠すためのものだと気づかなかったのは、われながら情けない。
その他の突っ込み、つぶやき
・峯子が首を絞められるシーンは、幾通りもあって、原田美枝子さんは大変だったろう
・香川さんはただの通りすがりかよ。「そう、その笑顔だ」という台詞を言わせたかったのだろう
・加賀のいたずら電話に2回で気づく岸田父は鋭い
・犯行に使われたコマ(の紐)を万引きされた店を、たまたま通りかかって見つける加賀はエスパー
・40人の客が前にいる時点で、売り切れの人数を見切るのは無理(たい焼き屋の店員)
・清瀬一家は、母と息子、父と息子の関係はよく描かれていたが、清瀬夫婦の関係は何も見えてこなかった。脚本家になるため離婚した?離婚したものの、仕事がないから、お金が欲しくなった?ちょっと勝手だと思った。
もちろん、罪がない峯子が殺されたのは理不尽。
≪教訓≫ ウソはつかないほうがいいようです
ベタ過ぎる犯人、私の予想(『新参者 真犯人』6月19日記事)は当たったと言えば当たったのですが、少し考えすぎだったようです。予想の精度としては「微妙」、恥ずかしい出来でした。記事にしなければ良かったと後悔しています。……予想はよそう
まず、全体的なことを言うと
人によっては、「途中、事件と関係のない捜査が多すぎて、それが無駄だった」
という感想を持つかもしれませんが、
その部分、つまり、捜査上の証言に浮かび上がるウソと、その裏にある真実と人情を明かしていく加賀刑事(阿部寛)、これこそがこのドラマの主題なので、それを楽しめばいいのです。
最終回に関して言えば、親子の情がテーマで、加賀が岸田要作に迫るシーン、上杉刑事(泉谷しげる)が岸田父を諭すシーン、岸田克哉(速水もこみち)のウソの立証と、ウソの人生を正すシーン、清瀬親子(父と子、母と子)の親子の情の部分がしっかり描かれていて、良かったと思います。
まあ、清瀬一家については不満がありますし、突っ込みどころも多かったのですが、良しとします(もちろん、後で突っ込みます)。
さて、最大の山場は、加賀が岸田要作に回るはずのないコマを回してみろと迫るシーンです。加賀の迫力と、要作の返答に窮する泣き笑いの表情。
泣き笑いの顔で
「ちがいますっ!」
「わかりませ~ん」
とシラを切る要作
「もしあなたが犯人じゃないというのなら、お孫さんに渡したこのコマを回して、凶器のコマじゃないと証明しなさい。この回らないコマを回してみなさい」
と迫る加賀
回そうとして紐をコマに掛けるが、うまく手が動かない要作
圧巻でした。
さて、予想結果の検証と、その言い訳(突っ込み)等です。
岸田克哉
金に困っていたというのは合っていたが、思った以上に見栄っ張りで甘ちゃんでどうしようもない奴だった。
この人物像の捉え方の誤りが、私の推理に誤差を生じさせたといえる。
【推理ミス】
・克哉の車について加賀が気にしていたのは、傷ではなく落書きだった(この汚れが証拠となり、克哉のアリバイが成立)。
・犯行時間付近の6時30分の清瀬(三浦友和)への電話は、車の汚れ落としの依頼だった。
【言い訳(突っ込み)】
・金を確かめる克哉の様子は、急遽30万円を借りた態度には見えない。きっと、車の汚れ落としもタダなのだろう。しかも、自分の秘密は守るよう頼んだのに、清瀬のアリバイを崩すような証言は喜んでしていた。情けなさ過ぎ。
・昼間、峯子に会ったのは、何のため?やはり、借金?
倉庫での出来事
【推理ミス】
・隠れたのは清瀬ではなく、元社員だった
【言い訳】
・アリバイに関しては、清瀬の証言はまったくウソはなかった。なら、もっと強く主張してほしかった。どこか、自信無げだった。
・中の洗剤を盗み、空の段ボール箱に封をするのは、却って怪しまれる
・辞めた社員のカギを会社が回収しないのはおかしい
・凶器と同じタイプの紐が倉庫から発見されたが、事件とは関係なかった。
そう、このダミーともいえる紐の存在が、私の推理を狂わせたのだ。
岸田要作
第1容疑者だったが、深読みしすぎて断言できなかった。
【言い訳】
・要作は清瀬とも被害者の峯子ともかなり近い関係者、もっと早く調べるべきだろう。もっとも、そうしてしまったら、このドラマは成り立たない。
・万引きしたモノを凶器に使うのは、足が付きにくいという利点はあるが、万引きで捕まる危険性もある。しかも、岸田父の万引きのやり方は、店内からは分かりにくくても、とおりからは丸見え。相当危険性が高い
・推理の記事で指摘したが、清瀬を前にした要作の態度は、元妻を殺害し、会社の金を横領していたにもかかわらず、堂々としすぎていた。
凶器の紐
大まかな考え方はあっていたが……
【言い訳】
・ダミーの紐のせいで推理が混乱した
・コマによって、撚り紐と組み紐、まわせる紐が異なるというのは本当なのだろうか。撚り紐がコマ回しに適して、組み紐がダメというのならともかく、あるコマは撚り紐で、あるコマは組み紐というのは不思議だ。どちらもコマをまわす機能があるなら、コマが違っても多少は回ると思う
犯行動機
犯行動機は、横領の発覚を恐れてのものだった。峯子が殺されたのは、峯子本人に原因があるのではないという点は合っていた。
【言い訳】
・シュレッダーにかけていた書類が、裏帳簿か何かだと思ったが、それが、要作の横領を隠すためのものだと気づかなかったのは、われながら情けない。
その他の突っ込み、つぶやき
・峯子が首を絞められるシーンは、幾通りもあって、原田美枝子さんは大変だったろう
・香川さんはただの通りすがりかよ。「そう、その笑顔だ」という台詞を言わせたかったのだろう
・加賀のいたずら電話に2回で気づく岸田父は鋭い
・犯行に使われたコマ(の紐)を万引きされた店を、たまたま通りかかって見つける加賀はエスパー
・40人の客が前にいる時点で、売り切れの人数を見切るのは無理(たい焼き屋の店員)
・清瀬一家は、母と息子、父と息子の関係はよく描かれていたが、清瀬夫婦の関係は何も見えてこなかった。脚本家になるため離婚した?離婚したものの、仕事がないから、お金が欲しくなった?ちょっと勝手だと思った。
もちろん、罪がない峯子が殺されたのは理不尽。
≪教訓≫ ウソはつかないほうがいいようです
ダミーのヒモ・・あれには騙されました。
英さんのつっこみどころはいつも楽しみで
その通り!って合いの手を入れたいところがいっぱいでした(笑)
あと・・英さんと同じで犯人役の笹野さんの泣き笑いの演技は圧巻でしたね。
情けない息子をかばって・・っていうのも殺人までするのかなぁって思うけど。
あと・・
あの思わせぶりな笹野の息子の回想シーン(峯子の家を訪ねたとこね)は何だったんだろう。
まっ私は・・
人形町を楽しめたので満足ですけど(笑)
まあ、いろいろ言いたいことはありますが、
(しっかり言っていますね)
全体評価としては面白かったです。
最終回も、あの笹野さんの演技は圧巻でした。
でも、ダミーの紐はちょっとひどいと思いませんか?
それと、離婚の理由も含めて、清瀬夫婦のやり取りがほとんど描かれていないのが、かなり不満です。
人形町は素敵でしたね。あのタイ焼き屋の店員は許せないけど。
突然ですが突っ込み入れさせて下さい!
犯人、税理士って。。。最後までみてそれ?って感じでした。
ところで殺人以前に、
裏金作ること自体そもそも罪でしょ?
清瀬社長は法人税法違反で問われなくていいの?そこは無視?
税理士って裏金作るのに当たり前のように加担していると世間に思われてしまうなぁ。
ちゃんと倫理があるんだけれど。
刑事ものなのだから、
不正行為には徹底的に責任取らせてほしい。
だから何が良くって何が悪いのかわからない人が増えるんだわ。。。。
あ~あ。オチがださかった。。。。
几帳面で真面目な方なんですね。これ程検証をされるとは。
私はいい加減な性格なので、別にツッコミをいれるつもりはありませんよ。(笑)
要は楽しめればイイという考え方なので。
前回コメントで書いた通り、地上波のドラマはほとんど見ないのです。
ただし、原作が好きな作家さんの場合はチェックしてます。初回放送を見て、原作の世界観を損なうものであればそれっきりで見ません。これはイイ感じだなと思えば、今回の新参者のように最後まで観ます。単純な話です。
>記事にしなければ良かったと後悔しています。
との事ですが、人それぞれの楽しみ方でよろしいのではないですか?
それでは失礼致します。m(__)m
ええ、不正行為はちゃんと追及しないとダメですね。ドラマとはいえ、テレビの影響力はすごいですし。
良くぞ突っ込んでくださいました。
税金対策のため、峯子名義の別会社を作ったとのことですが、私にはよくわからないのですが、「脱税行為」に当たるのでしょうか。まあ、実働していないようなので、脱税に該当するような気がします。
あと、シュレッダーにかけた書類は、要作が横領をごまかすために、清瀬に裏帳簿を薦めていて、その工作の書類だったようです。
これは、税理士云々というより、横領した「悪人」の行為なので、ドラマの構成上、仕方がないかなあと思います。
あと、清瀬はあまりにも感情を隠しすぎ。真相を分かりにくくするための、キャラ設定だと思いますが、離婚したとはいえ、元妻の死に対する悲しみや怒り、なぜ離婚したのかとか、これは三浦さんの演技というより、脚本の問題でしょうか。
最後も、横領と妻殺しという要作の裏切りに対する清瀬の心情はまったく描いてありませんでした。
あまりに親子にこだわりすぎたラストだったと思います。
まず、ごめんなさい。
「記事にしなければ良かったと後悔しています」というのは、「予想はよそう」の親父ギャグを使いたかったからだけなのです。
気を使わせてしまい、ごめんなさい。
ドラマに関しての私の考えは、
完璧なドラマはありえないので、そのドラマが、キャラクターやストーリーやトリックやテーマなどプラス面が、マイナス面を上回れば、それで良いと思っています。
ただ、マイナス面があまりに大きくて、「見て損をした」と感じるドラマや、あまりにも社会に悪影響を及ぼすドラマには、怒りを感じます。
ブログに関しては、
世の中の出来事や、ドラマなど、何かモヤモヤなモノを感じたとき、そのままモヤモヤのままにしておくのは、精神衛生上良くないので、文章にして整理してスッキリするのが目的です。
私がまじめで几帳面なのかは、はなはだ疑問ですが、きっちり考えを整理するのは好きかも知れません。
で、せっかく書いたのだから、世間に発信(放電)して、共感をしてもらえる方がいればうれしいかなと。
まあ、あまり毒づいて、不快にさせないよう気をつけていますが、時々止まらなくなります。
ドラマも矛盾などを感じると、モヤモヤし続けてしまうので、突っ込んでスッキリさせたくなってしまいます。
そのドラマが好きな方には迷惑(不快)かもしれませんね。
あと、ドラマの突っ込みの理由としては、安易にキャストや奇抜さ銃撃や爆破などのバイオレンス性のみで、視聴者の支持を得てほしくないというのもあります。
最近では、ほぼ100%怒りのみで書いた
あまりにもひどいシナリオ 土曜ワイド劇場『山形新幹線 つばさ111号の殺人!』
http://blog.goo.ne.jp/ei666/e/ec26c0f38b4b1265cd9cbbbd7af44d4b
があります。
また、いろいろ、教えてください。