【ストーリー】(公式サイトより)
天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展のために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路(永山瑛太)の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会う。
「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」
そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。
当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助(町田啓太)、波々壁新音(萩原利久)、赤峰ゆら(柴咲コウ)の4人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴(松下洸平)は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。ただし先祖代々続く、この遺産相続はいわくつきで、その度に死人が出ている。汐路の父親も8年前に、他の候補者たちと自動車事故で死亡していたのだった…
次第に紐解かれていく遺産相続に隠された<真実>。
そしてそこには世代を超えて受け継がれる一族の<闇と秘密>があった――― 。
(今作のヒロイン・狩集汐路が犬堂我路から「久能整を頼ると良い」と助言されるシーンから始まる。我路は既に指名手配されているようなので、ドラマの続きと考えられる)
(ネタバレを大いに含みます)
個人的な感想としては……
……途中までは面白かったが、真相が明かされていくにつれ、面白さが減少していった。
《先祖の悪行に縛られた狂気の一族の凶行》というのは、まるで“横溝正史の世界”。好みではない。
ただ、その昭和感と裏腹に、車坂家と真壁家…特に車坂朝晴(松下洸平)が《縮れ毛・色白などの一族の特徴が顕著な人間を削除する》という行為を罪の意識を全く持たずに遂行する様は、AI的とも思える
★《一族の特徴が謙虚な人間を抹殺する》という凶行について
【目的】
・《狩集家を皆殺しにして、狩集家に成り代わった》という過去を隠滅するため(本来の狩集一族は縮れ毛などの特徴はなかった)
・一人の娘を取り逃がし、一族全滅には至らず、その末裔の復讐を怖れた
【非合理性(本末転倒)】
・一族を守るための行為であるが、一族の血が強いモノを抹消していくという背反性(矛盾)
【実際問題として…】
・あれだけボコボコと殺害したら、警察も世間も怪しむ
★整くんの法則
☆子どもは乾いていないセメント
傷や跡が付くと、そのままずっと残る。(固まってしまった大人は傷つかない。でも、あまり衝撃が大きいと、壊れるよね)
だから、歪んだ感情を植え付けられると、それがそのまま残る。心の傷やトラウマも。
新音がゆらの娘から蔵の情報を聞き出そうとしたのを、整が止める(咎める)。何気なく話した情報により、悲劇が起こってしまった場合、子どもにはそれが大きな傷として残るというのだ。
この法則は、犯人が汐路から彼女の父の情報を聞き出していたことにもつながっていて、その事実に汐路はショックを受ける。
☆「証拠を出してみろ」と言うのは、たいてい犯人(油塗り付け、ゆら閉じ込めの件を追及された汐路が言った言葉への突っ込み)
無実の人はそんなことは言わない……確かに(笑)
☆ホラー映画などで、なぜか皆がバラバラになる
一緒にいれば、防げることもあるのに……確かに(笑)
☆下手だと感じるのは、目が肥えてきたからだ
上達してきたので、欠点が見えてきたのだ……確かに
★その他、いろいろ……
①汐路にはけっこう優しかった整くんだが……
「(汐路が一族には闇があると言っていたが)闇があるのは一族ではなく、あなたです」
……セメントに大きな傷がつく言葉だと思う
②謝らないとダメ――汐路
父が運転する車ががけから転落し、今回の相続候補の4人の親が全員死亡。居眠り運転が原因と見なされ責められたことにわだかまりを持っていて、父の運転事故の罪を薄めようとした(仕返しの意味もある)
ただし、汐路の行為は、自作自演の植木鉢落下はともかく、階段油塗り行為は下手をすれば大けがをするし、その後の皆を疑心暗鬼に陥らせようとした。相当な悪意があった。
整くんは「こどもは乾いていないセメント」云々と語っていたが、ここはちゃんと謝るように指導しないと!
③俳優の贅沢な使い方
鈴木保奈美、松坂慶子、野間口徹など、事件の重要人物になり得る方々だが、無意識に真相に辿り着く鍵(言葉)を与えていたが、本筋と絡むことはほとんどなかった。
狩集ななえ(鈴木保奈美)は汐路の母親だが、汐路や夫との心の結びつきはほとんど感じられなかった。
④狩集弥(滝藤賢一)は有能だったが……
狩集家本来の血筋である君原奈津子(松嶋菜々子)を見つけ出したのは凄い(偶然?)
鯉沼鞠子の弟・宝田完次(ダンディ坂野)脚本の劇を見る、白骨の発見など、一族の闇を知っていたはずなのに、安易に一族の邪魔者始末役の血族の車坂朝晴(松下洸平)の差し出したミカンジュースを飲んでしまうとは!
⑤君原奈津子(松嶋菜々子)のシーンについて
パワーストーンのアメジストの力でUSBメモリーを守るという意味だったのか?アメジストパワーに紛れ込ませる細工なのか?……
そこまで重要な情報だったのだろうか?
既に、少なくとも2回(発注と受け取り)の為に2回は足を運んでいるし、情報としては住所と名前、職業、家族ぐらいしかないような……
そのUSBメモリーもわかりにくい所に隠したため、狩集弥が死んでしまうと、有能な整くんがいないと分からなかったのでは?
それに、松嶋菜々子を起用した為、このシーンが必要以上に長かった気がする。原作ではどうだったのだろうか?
疑問に感じたことがある。
部外者の整くんは少し離れたところにいた。
潮路が整くんに近づき座って対峙した。整くんが語っている時、彼女の瞳はあらぬ方向(斜め情報の壁辺り?)を観ていたように思えた。
でも何もなく、そのまま話は進んでしまった。何だったのだろうか?
整くんとは友達にはなりたくないが、面白いキャラクターだなあ。
天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展のために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路(永山瑛太)の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会う。
「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」
そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。
当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助(町田啓太)、波々壁新音(萩原利久)、赤峰ゆら(柴咲コウ)の4人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴(松下洸平)は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。ただし先祖代々続く、この遺産相続はいわくつきで、その度に死人が出ている。汐路の父親も8年前に、他の候補者たちと自動車事故で死亡していたのだった…
次第に紐解かれていく遺産相続に隠された<真実>。
そしてそこには世代を超えて受け継がれる一族の<闇と秘密>があった――― 。
(今作のヒロイン・狩集汐路が犬堂我路から「久能整を頼ると良い」と助言されるシーンから始まる。我路は既に指名手配されているようなので、ドラマの続きと考えられる)
(ネタバレを大いに含みます)
個人的な感想としては……
……途中までは面白かったが、真相が明かされていくにつれ、面白さが減少していった。
《先祖の悪行に縛られた狂気の一族の凶行》というのは、まるで“横溝正史の世界”。好みではない。
ただ、その昭和感と裏腹に、車坂家と真壁家…特に車坂朝晴(松下洸平)が《縮れ毛・色白などの一族の特徴が顕著な人間を削除する》という行為を罪の意識を全く持たずに遂行する様は、AI的とも思える
★《一族の特徴が謙虚な人間を抹殺する》という凶行について
【目的】
・《狩集家を皆殺しにして、狩集家に成り代わった》という過去を隠滅するため(本来の狩集一族は縮れ毛などの特徴はなかった)
・一人の娘を取り逃がし、一族全滅には至らず、その末裔の復讐を怖れた
【非合理性(本末転倒)】
・一族を守るための行為であるが、一族の血が強いモノを抹消していくという背反性(矛盾)
【実際問題として…】
・あれだけボコボコと殺害したら、警察も世間も怪しむ
★整くんの法則
☆子どもは乾いていないセメント
傷や跡が付くと、そのままずっと残る。(固まってしまった大人は傷つかない。でも、あまり衝撃が大きいと、壊れるよね)
だから、歪んだ感情を植え付けられると、それがそのまま残る。心の傷やトラウマも。
新音がゆらの娘から蔵の情報を聞き出そうとしたのを、整が止める(咎める)。何気なく話した情報により、悲劇が起こってしまった場合、子どもにはそれが大きな傷として残るというのだ。
この法則は、犯人が汐路から彼女の父の情報を聞き出していたことにもつながっていて、その事実に汐路はショックを受ける。
☆「証拠を出してみろ」と言うのは、たいてい犯人(油塗り付け、ゆら閉じ込めの件を追及された汐路が言った言葉への突っ込み)
無実の人はそんなことは言わない……確かに(笑)
☆ホラー映画などで、なぜか皆がバラバラになる
一緒にいれば、防げることもあるのに……確かに(笑)
☆下手だと感じるのは、目が肥えてきたからだ
上達してきたので、欠点が見えてきたのだ……確かに
★その他、いろいろ……
①汐路にはけっこう優しかった整くんだが……
「(汐路が一族には闇があると言っていたが)闇があるのは一族ではなく、あなたです」
……セメントに大きな傷がつく言葉だと思う
②謝らないとダメ――汐路
父が運転する車ががけから転落し、今回の相続候補の4人の親が全員死亡。居眠り運転が原因と見なされ責められたことにわだかまりを持っていて、父の運転事故の罪を薄めようとした(仕返しの意味もある)
ただし、汐路の行為は、自作自演の植木鉢落下はともかく、階段油塗り行為は下手をすれば大けがをするし、その後の皆を疑心暗鬼に陥らせようとした。相当な悪意があった。
整くんは「こどもは乾いていないセメント」云々と語っていたが、ここはちゃんと謝るように指導しないと!
③俳優の贅沢な使い方
鈴木保奈美、松坂慶子、野間口徹など、事件の重要人物になり得る方々だが、無意識に真相に辿り着く鍵(言葉)を与えていたが、本筋と絡むことはほとんどなかった。
狩集ななえ(鈴木保奈美)は汐路の母親だが、汐路や夫との心の結びつきはほとんど感じられなかった。
④狩集弥(滝藤賢一)は有能だったが……
狩集家本来の血筋である君原奈津子(松嶋菜々子)を見つけ出したのは凄い(偶然?)
鯉沼鞠子の弟・宝田完次(ダンディ坂野)脚本の劇を見る、白骨の発見など、一族の闇を知っていたはずなのに、安易に一族の邪魔者始末役の血族の車坂朝晴(松下洸平)の差し出したミカンジュースを飲んでしまうとは!
⑤君原奈津子(松嶋菜々子)のシーンについて
パワーストーンのアメジストの力でUSBメモリーを守るという意味だったのか?アメジストパワーに紛れ込ませる細工なのか?……
そこまで重要な情報だったのだろうか?
既に、少なくとも2回(発注と受け取り)の為に2回は足を運んでいるし、情報としては住所と名前、職業、家族ぐらいしかないような……
そのUSBメモリーもわかりにくい所に隠したため、狩集弥が死んでしまうと、有能な整くんがいないと分からなかったのでは?
それに、松嶋菜々子を起用した為、このシーンが必要以上に長かった気がする。原作ではどうだったのだろうか?
疑問に感じたことがある。
部外者の整くんは少し離れたところにいた。
潮路が整くんに近づき座って対峙した。整くんが語っている時、彼女の瞳はあらぬ方向(斜め情報の壁辺り?)を観ていたように思えた。
でも何もなく、そのまま話は進んでしまった。何だったのだろうか?
整くんとは友達にはなりたくないが、面白いキャラクターだなあ。
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