英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『IQ246 華麗なる事件簿』 第6話

2016-11-22 23:55:44 | ドラマ・映画
沙羅駆&賢正&奏子トリオは面白いが、肝心の事件は相変わらず冴えない
冴えないトリックや推理部分
・アリバイのトリックは一応、筋は通っているが、ドラマの仕様(『古畑任三郎』タイプ)のため、犯人と犯行は判明しており、視聴者が悩んで楽しめる箇所ではない。そもそも、アリバイトリック自体に奇抜さもなかった。
・被害者の服がワインで汚れたのを気にして着替えさせたが、“怪我した部位に血痕がない”と沙羅駆に他殺の確信を持たせてしまったが、あまりにも軽率な工作だった
・そもそも、睡眠薬を嗅がせた際にワインを倒すのも迂闊であるし、解剖されたら検出されるのでは?
・階段まで引きずったら、痕跡が残るだろう

マリア・Tが言う「完全犯罪」というがあまりに冴えない。
しかも、壮一に「お手際、誠に鮮やかでした」とメールしている(笑)


不可解な換金時期
・6億円当選者の鈴木守(今野浩喜)と笠原亮次(和田聰宏)は、何故、さっさと換金しなかったのだろう。鈴木に至っては、当選宝くじを他人に見せびらかすのは危険すぎ。“狙ってください”と言っているようなモノ。
・殺人を犯した亮次が慎重になるのも分かるが、そのせいで妻に宝くじを見られてしまった。でも、このシーン、「もっときちんと隠せよ」と思った視聴者は多いはずだ。
(・弟の亮次を殺した壮一は、逆に換金時期を考えるべきかもしれないが、金に困っていたのだから、換金を先延ばしにするのはかえって不自然)

意味深な沙羅駆の言葉だが、不合理!
・「怨恨の可能性のない“良い人”が何故か殺されてしまった……“殺す価値の死体”か……逆に面白い!」
 “物取り”と考えるのが妥当である。それを“殺す価値のない死体”という状況とはズレた詭弁的表現で視聴者の興味を煽ったごまかし。
・「“殺す価値”がないのに計画的に殺された。何と不可解な殺人。
  しかもこの事件は連続する。醜悪な動機というものは感染するものだ」
 この時点では、引き出しにしまわれていた名刺で証券マンの亮次の存在は把握できても、亮次の家族関係は不明で、連鎖すると言及するのは、“推理”ではなく、“予言”や“勘”である。


【その他のツッコミ、不満など】
・鈴木が宝くじに付けた自分のマークはかなり決定的な証拠のように思える
・追い詰めた犯人に背中を見せるのは危険すぎる。鉄板を帽子に仕込んでも打撃のショックは大きいし、背中を刺されるかもしれない
・今回のラストシーンで毒ガスに倒れた沙羅駆だったが、直後の予告編でピンピンしているは興醒め


【ストーリー】番組サイトより
 いつものように屋敷で暇を持て余していた沙羅駆(織田裕二)は奏子(土屋太鳳)が手にしていた新聞に掲載されていた未解決の殺人事件記事に目を留める。それは3週間ほど前に都内のとある橋の下で鈴木守(今野浩喜)という男が他殺体で発見された記事だった。
 周囲から人畜無害で殺される理由が見当たらないと評されていた鈴木守が何故殺されたのか・・・。事件に興味を抱いた沙羅駆は奏子、賢正(ディーン・フジオカ)と共に被害者のアパートを調査に訪れる。
 被害者の鈴木守は工場で真面目に働く地味な男で、人柄も誠実で質素な生活を送っていたようだった。そのため警察では怨恨の可能性が見当たらず、通り魔の犯行として捜査を進めていた。だが、沙羅駆は被害者の部屋に残された高価なフィギュアや株の購入を予定していたと思われる資料などから「この事件は連続する」と推理する。

 数日後、鈴木守が株購入を相談していた担当者で証券会社勤務の笠原亮次(和田聰宏)が自宅の階段から落下し死亡していたことが判明する。死んだ亮次は返済が滞るほど借金があり、それが原因で別居中の妻・葵(MEGUMI)とは離婚調停中だったが、現場検証では亮次が死ぬ間際、ワインとキャビアを食するほど優雅な生活を送っていたことが判明する。警察が事故死と判断を下そうとする中、いつものように勝手に現場検証に乱入していた沙羅駆は弟の訃報を聞いてやって来たという亮次の兄・壮一(平岳大)に遭遇。壮一の様子を見て興味を抱いた沙羅駆は早速、壮一の自宅を訪ねていく。
 壮一は画家だったがコンクールなどの賞にもまったく恵まれず、画廊からも声がかからないいわゆる自称画家で、最近まで経済的には決して恵まれていないようだった。ところが亮次の死と時を同じくして高級マンションに引っ越すなど羽振りの良い様子で……。

脚本:栗本志津香
監督:木村ひさし


第1話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
第5話 脚本:木村涼子  監督:韓哲

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