英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

甲子園 2012夏

2012-08-22 18:18:37 | スポーツ
 五輪と重なる年の甲子園やインターハイは、五輪に霞んでしまいちょっと気の毒だ。ただ、ロンドン五輪は7月27日からと、前2回の北京(8月8日~)アテネ(8月13日~)より早く始まったので、甲子園の序盤のみの重なりで済んでいる(インターハイの序盤は気の毒な状態だった)。

 それはともかく、強豪校の日大三=前年優勝、智弁和歌山が初戦で敗れるなど、抽選の悪戯か、鬼ブロックと呼んでも良いような潰し合いが組まれていた。
 日大三×聖光学院(1回戦)の勝者と浦和学院がぶつかったり、智弁和歌山×神村学園(2回戦)の勝者が光星学院とぶつかったり、1回戦で三振奪取の新記録を作った松井投手を擁する桐光学園は2回戦では常総学院、3回戦では浦添商と息の抜けない相手、さらに準々決勝では光星学院が相手とは気の毒。
 と言っても、最近は地域差がないので、どのブロックも勝ち抜くのは大変かもしれない。

 そんな中、決勝は春優勝の大阪桐蔭と春準優勝の光星学院の組み合わせとなった。光星学院は昨夏も準優勝なので、3季連続の決勝進出で3度目の正直なるか注目。
 春(選抜)の決勝進出チームなので、今夏も優勝候補の本命(対抗)であり、両校とも抜群のチーム力を発揮しての決勝進出。
 両チームとも強力打線(ホームラン7本)だが、大阪桐蔭の剛腕・藤波光星学院の1番、3番、4番打者の対決が注目だが藤波を打つのは難しそう。大阪桐蔭の勝ちと見る。

 さて、「最近は地域差がない」と記したが、それは地元の選手ではなく他県からの越境入学者がチームの主力となっているチームが増えてきていることが大きな要因である。
 以前からもこういうチームは見られたが、ここ10年は少し様相が変わってきている。というのは、以前は都会の強豪・名門チームに地方から集まってくるパターンが多かったが、最近は都会(大阪が特に多い気がする)から地方の有力校に散らばるというパターンが増えてきている。

 今年の状況を調べてみると

地元のみ(18校)
旭川工、秋田商、作新学院、高崎商、常葉橘、県岐阜商、松阪、富山工、滝川二、広島工、倉敷商、鳴門、佐賀北、佐世保実、済々黌、杵築、宮崎工、浦添商

地元主体(16校)(括弧内の数値は、左がレギュラー中の越境者、右がベンチ登録者の越境者数)
札幌第一(1、2)酒田南(1、2)常総学院(4、8)木更津総合(2、5)成立学園(2、5)桐光学園(2、2)新潟明訓(1、1)佐久長聖(2、3)愛工大名電(3、6)遊学館(2、4)北大津(2、3)大阪桐蔭(3、8)宇部鴻城(2、6)今治西(2、2)飯塚(0、3)神村学園(3、6)

越境者中心(13校)
光星学院(8、14)盛岡大付(6、9)仙台育英(6、8)聖光学院(6、10)浦和学院(5、9)日大三(4、11)東海大甲府(6、13)福工大福井(8、12)龍谷大平安(5、11)天理(7、12)知弁和歌山(3、5)鳥取城北(8、13)明徳義塾(7、15)

越境者のみ(2校)
立正大淞南、香川西、

 地元のみで構成されるチームは、ほぼ3分の1となっているが、九州のチームが多く、越境者中心は東北地方が多い(あくまで傾向です)。こういう選手やチームを全面否定はしないが、少々複雑な気持ちになる。
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五輪雑感 ~卓球は史上初のメダル獲得と言うけれど~

2012-08-21 22:30:29 | スポーツ
8月19日記事「五輪雑感 ~総括と言うより、いろいろ、もろもろ」で、まとめたつもりでしたが、なぜか続きます。書き漏らしたことがありました。現在でも、録画したけれどまだ観ていないものをぼちぼちと観ているので、今後も続くかもしれません。
 nanaponさんに誉められたことも大きな理由です。

 卓球は女子団体で銀メダルを獲得。五輪史上初のメダルです。これは間違いありません。
 しかし、卓球王国として君臨した荻原氏時代(さすがに、これは伝聞)。その後、中国との拮抗時代も長谷川氏、河野氏など世界チャンピオンを輩出している。
 なので、もっと以前から、卓球が五輪競技に採用されていれば、当然、多くのメダルを獲得していたはず。
 だから、「初のメダル獲得」だけを強調するのではなく、先人の方々の偉業や強さにも触れて欲しいなあと思う。
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『平清盛』 第32話「百日の太政大臣」

2012-08-19 19:47:52 | ドラマ・映画
「出雲でのお暮しは時忠様に何の変化ももたらさなかったものと、お見受けいたしまする」
……………「基実様に盛子をめとらせたように、基房様を新たな娘婿となさればよろしい」と言った時忠に対しての盛国(上川隆也)の発した言葉である。

 前々から、ちくりと一言、絶妙な突っ込みを披露してきた盛国であったが、今週も会心の一撃であった。


 私の願いを聞き入れたのか(そんなことはない)、大納言、内大臣、右大臣、左大臣、太政大臣、摂政などの官職やその地位をさりげなく会話の中で教授してくれたのは嬉しい。

 太政大臣の意味は有名無実の官職(閑職)であったのか!
 藤原那綱(岡本信人)の助言、滋子(成海璃子)の後押しで内大臣に昇進した清盛(松山ケンイチ)であったが、後白河上皇(松田翔太)の策謀で踊らされていたに過ぎなかった。
 有名無実の太政大臣に押し込められてしまった清盛であったが、それを逆手に取り、平家一門の地位を上げるだけ上げた。

 双六(きまぐれ)大王・後白河上皇策略大臣・清盛は見応えがあった。
 これに、無言陰険大臣・藤原兼実が絡む。実際はその兄・藤原基房(細川茂樹)の方が表に出ていたが、この陰険そうな兼実役の相島一之さんはハマり役だ。

 乙前(松田聖子)と祇園女御が同一人物だったのか!(祇園女御と乙前を同一人物とするのは、藤本有紀氏のオリジナルとのこと)それにしても、年を取らないねえ。



 う~ん、伊東祐親(峰竜太)、小心者過ぎ!
 それを、頼朝(岡田将生)が逆恨み!



【ストーリー】(番組サイトより)
 清盛(松山ケンイチ)は武士として初めて大納言にのぼった。前代未聞の出世に、貴族たちは反発するが、清盛の娘婿である摂政・基実(忠通の子:村杉蝉之介)をうしろだてとした勢いはとまらない。後白河上皇(松田翔太)はそんな清盛の動きをけん制する。
 一方、伊豆の頼朝(岡田将生)は、監視役の豪族・伊東祐親(峰竜太)の娘、八重姫(福田沙紀)と恋仲になっていた。祐親は、大番役で京の清盛のもとに仕えており、その留守中のことだった。そんなとき、八重姫が頼朝の子を宿していることがわかる。頼朝は命にかえても八重姫とその子を守り抜くことを誓うが、それは更なる悲劇の始まりであった。
 京では清盛がさらに内大臣に就任、清盛はさらなる出世のため、五節の会にて極上の舞を献上して権威を示そうとする。だが五節の会当日、貴族たちのいやがらせで舞姫が追い返されてしまう。そんな中、清盛と後白河上皇の前に、舞姫として乙前(松田聖子)が突然、現れた。
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五輪雑感 ~総括と言うより、いろいろ、もろもろ~

2012-08-19 16:38:06 | スポーツ
①誤審問題
 誤審はあってはならないものだが、人間が行うことなのでどうしても生じてしまう(かと言って、機械に判定を委ねるのは、競技の面白みを損なったり、競技の流れを分断してしまう可能性が高い)。
 しかし、今回は、誤審と言うより、「不手際」が目立った。その中でも、柔道のジュリー介入(審判の操り人形化)、体操男子団体のあん馬の内村選手の終末技の解釈による採点の変更、そして、女子ハンマー投げの投てき無感知事件が3大不手際と言えよう。
 女子ハンマー投げに関しては、nanaponさんも取り上げておられるが、あれも酷かった。
 ドイツのハイドラー選手の5投目がメダル圏内の大投てきだったが、測定されず掲示板にも記録が出ない。その状態のまま、次の選手が投てきしてしまう。その後、その次の選手の投てきの記録がハイドラー選手の記録として掲示されてしまった。(ハイドラー選手の5投目より明らかに5m以上短い記録)
 ハイドラー選手は抗議するが、なかなか埒(らち)が明かない。その後、ハイドラー選手が5投目をやり直すこととなり、再投てきしたが記録は伸びない。
 そのままの状態(5投目はファール扱いになったかもしれない)で、競技は継続され、結局ハイドラー選手は8位に終わった。

 ここからは想像だが、ハイドラー選手の5等目を計測者がファールと錯覚し計測を行わず、本部(記録・掲示側)は計測者の計時の報告を待っていたが、その間に、ハイドラー選手の投てき者が試技を行ってしまった。その投てきを計測し報告、その記録がハイドラー選手の記録として掲示されてしまった。
 この想像が合っているとしたら、まず、計測者がファールと勘違いしたのがひとつ目のミス。ハイドラー選手の記録が確定しないまま次の選手の試技を行ったのが二つ目のミス。そして、ハイドラー選手の抗議をしっかり確認せず、再試技させることで妥協しよう(ごまかそう)としたのが3つ目のミスで最低の行為。
 その後、ハイドラー選手の5投目が認められ、彼女が銅メダルを獲得したのは良かったが、5投目が認められたのは競技終了後。6投目の前の段階で彼女の投てきが認められていたら、他の選手の6投目に向かう気持ちが違ったはず。特に、6投目を投げる時点で3位であった中国選手、もし、この段階で彼女が4位と認識していたら、彼女の投てきも変わっていたかもしれない。少なくとも、気持ちの上では違っていたはず。
 競技終了後、銅メダルから4位に降位させられたのは気の毒で仕方がない。

 この不手際は、ハイドラー選手の抗議の時点で防げたはずである。今大会、一番の最低な不手際であった。

②ダサいのでは?日本のユニフォーム
 日本選手団の公式トレーニングウェア(基調が紺色で、ラインが入ったもの)って、非常にダサいように感じたが、私だけだろうか?
 五輪用ではないがサッカーのユニフォームはもっと酷いが、どういう基準や感覚でデザイナーを選んでいるのか、非常に疑問である。

③五輪は世界一を決める場ではない?
 いえ、ある意味と言うか、ほとんどの意味で世界一を決める場であるのは間違いない。国も個人も力の入れ方が違うのだから。
 ただ、卓球の中国、長距離のエチオピアやケニヤ、体操のアメリカ女子やその他数カ国などいくつかの競技で、選手層が厚過ぎて代表から漏れてしまう有力選手が数多くいる。
 ある程度、国で絞るのは仕方がないが、卓球の個人戦など一カ国3人(現行は2人)に戻してはどうか?私は実力があるものがメダルを取るべきだと考えるし、レベルの高い世界レベルの技や試合が観たい。
 五輪が肥大化している。それに歯止めを掛ける動きは理解できるが、開会式や閉会式をあれほど盛大に行うのならと思ってしまう。

 それに、体操では個人総合、種目別では決勝に出場できるのは各国2人までに制限される。単純に予選で上位○名ではなく、チームで3位の成績のため、上位に入っていても決勝に出場できないのである。内村選手の平行棒は予選5位であったが、田中兄弟が上位にいたため出場できなかった。
 これはおかしい。各国の選考会をクリアして参加しているのに、さらに予選で好成績を出しても、各国2人の制限で決勝に参加できないのは理不尽である。アメリカ女子の個人総合メダル有力候補もアメリカで3番目だったため出場資格を得られなかった。
 これって変だと思う。もちろん、格闘技系は各国ひとりなので、それを例に挙げると黙らざるを得ないが、じゃあ、陸上競技はどうなのか?
 男子200mのジャマイカは金銀銅独占している。これ、予選(準決勝)で各国2人まで制限しないの?男子200mに限らず、陸上競技は決勝に同一国で3人出場していることは稀ではない。
 陸上競技が変なのではなく、体操競技が変なのだ。


④増田明美氏の解説はもうたくさんだ
 マラソンだけでなく、女子の中距離まで増田氏が解説している。彼女の選手に対する取材は詳細である。先週の生い立ちや家族構成まで把握しているのには恐れ入る。しかし、その選手が貧乏で中学に入るため兄が学校をやめて学費を稼いだとか言う情報を言う前に、ちゃんとした解説をして欲しい。
 マラソンの解説はともかく、中距離に関しては素人レベル。明らかにペースが落ちたのに気がつかなかったり、レース展開の機微を全く理解(把握)していない。

⑤残念な走り高跳びの中継
 大概の高跳びの中継は、最初の高さの試技の後は、他の競技の中継がされて、メダル争いが絞られまでは、ほとんど実況がされない。競争相手が失敗して金メダルが決まったという瞬間だけ中継されて、あとは優勝者の跳躍の映像を流して終わりということもある。
 今回は、並行して行われた男子5000mと男子やり投げがメーンとなってしまい、恐れた展開(中継)となってしまった。100mでスタートとゴール手前15mを見せられて、何が面白いと言うのだ。
 高跳び観戦の醍醐味は、最初の高さではほとんどの選手が余裕のある綺麗な跳躍をするのに、ある高さまで来ると、とたんに跳躍がおかしくなる。その前の跳躍では、2センチ(3センチ)高くなっても問題なく跳べる余裕があったとしてもである。
 そこらあたりの微妙な感覚や、緊張感、徐々に絞られていく様子など、見どころが多く面白い。

 あと、優勝したチチェロワ選手(ロシア)の跳躍を少ししか観れなかったのが残念。最初の高さでは、多くの選手が余裕のある綺麗な跳躍をしていたが、その中でも、彼女の跳躍は別次元の放物線を描いていた。彼女だけ引力から自由になったのではないかと思わせるようなふわりとした跳躍。観衆も彼女の跳躍だけは「ホウッ」という感嘆のため息に近い声をあげていた。
 北京のゴールドメダリストのティア・エルボー(ベルギー)の失敗(脱落)シーンもないし、アメリカ選手のスピード感あふれる跳躍も観たかった。
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『トッカン 特別国税徴収官』 第5話

2012-08-19 11:20:43 | ドラマ・映画
 前回(五輪の関係でかなり間が空いてしまったが)、初回からのエピソードにケリを付け、今回からは新章突入といったところか。
 ぐだぐだ感が強く、結局解決していないんじゃないかと思うところなど、突っ込みどころは多かったが、意外性だけを重視する刑事ドラマとは違う人間ドラマという意味で面白みも感じた。

 今回気がついたことは、鈴宮(井上真央)の話し方が、以前よりモタモタしたところがなくなったので、聞きやすくなった。これは、演出家や監督の指示なのか、視聴者からの苦情からの改善なのか、それとも、前回までのエピソードで鈴宮に自信のようなものが芽生えたからという脚本によるものなのか?(最後の理由と思いたい)

 今回のエピソードは、木綿子(鈴木砂羽)中心のストーリーだったので、鈴宮の危うさが減少し、展開に安定感があった。綺麗にまとまったとも言えるが、物足りなさも感じた。トッカン(特別国税徴収官)鏡(北村有起哉)の鈴宮いじりが少なかったせいもある。

 まあ、何より譲渡所得税を滞納していた演美(小島聖)が 貢いでいた男が登場した時、思わず、
「出た~」
と言ってしまった。
 鈴木一真である。胡散臭さぷんぷんで、演美が騙されているのは確定だ。


【その他の感想】
①木綿子と演美が友人で、携帯番号も登録してあるので、かなり親密だったと思われる。しかし、3000万も貢いで税金を滞納していることも知らなかった。どの程度の親密さだったのだろう?
 それに、演美が36歳まで独身というのは不自然(木綿子はあり得そう)で、貢いでいること(付き合っていること)を相談する友人・同僚や身内はいなかったのだろうか?
②嫌な女・南部千紗(木南晴夏)がしつこく登場。鈴宮とは親友になっていく可能性もあり
③前エピソードーで、友達を装い鈴宮を陥れた相沢芽夢(美波)も再登場。
 本質的には気が合いそうでも、鈴宮から接近していき、芽夢から仲直りを申し込むのには抵抗を感じる。芽夢はずうずうしすぎるし、鈴宮の方から近づくというのも、違和感が。
 千紗に相談することといい、よほど友達がいないのか鈴宮は。
 芽夢が壊してしまった眼鏡を弁償しに来るとか、芽夢が似合わない伊達眼鏡を掛けていたというのなら、すっきりすると思うが。
④貢がせた金で従業員に給料を支払ってやれよ


★下↓の番組サイトのストーリーに対する突っ込み
・「32歳で大手商社マンの夫を持ち、仕事もできる柔和な女性」という表現だが、これでは夫が32歳なのか女性(喜理子)が32歳なのか分からない。「大手商社マンの夫を持ち、仕事もできる柔和な32歳の女性」とすべき

・高校生で1000万もするバイオリンを使うのか!

【ストーリー】(番組サイトより)
 夏の人事異動で室町税務署に新しい徴収官がやってきた。錨(いかり)喜理子(星野真里)は、32歳で大手商社マンの夫を持ち、仕事もできる柔和な女性。
 彼女より4歳年上でいまだ婚活中の木綿子(鈴木砂羽)は面白くなく、あまりの完璧ぶりに違和感を感じる。

 そんな中、鈴宮(井上真央)たちは女子高の音楽教師・桑原演美(小島聖)の徴収に向かうことに。彼女は父親からマンションを相続し、それを売却した際の譲渡所得税約500万円を滞納していた。鈴宮から演美のの名前を聞いた木綿子は驚き、同行を願い出る。
 演美は木綿子の高校の同級生で、同じオーケストラ部に所属していた友人だった。真面目な演美はプロのバイオリニストを目指したが、途中であきらめて教師になったという。

 木綿子は鈴宮の同席のもと、演美をレストランに呼び出す。久しぶりの再会に会話を弾ませる演美と木綿子。演美は高校時代から使っているバイオリンを持ち歩いていた。値段は1000万円ほどで、人気バイオリニスト川瀬瞳の1億円のバイオリンに比べれば安価だが、演美にとってはそれ以上に価値のある大切なものだった。
 そして木綿子は用件を切り出す。演美は「お金は知り合いに貸している。明日、給料が入ったら少しでも税金を払いに行く」と約束する。

 だが翌日、演美から「親戚が入院してどうしてもお金がいるので、返せなくなった」と電話が入った。不審に思った木綿子は鈴宮と演美の周辺を調べ始める。
 すると驚くべき事実が明らかになり……
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五輪雑感 ~マラソンと代表選考について~

2012-08-18 21:25:02 | スポーツ
 陸上競技は、身体能力の占める割合が高い競技なので、日本人が世界のトップに立つのは非常に厳しい。
 練習によって鍛えるのも限界があるし、他国の選手も鍛錬しているに違いない。精神的に自己の能力を出し切ることや、経験や戦術で補う部分は陸上競技、特にトラック種目は小さい。400mリレーで決勝に残るのはすごいと思うが、バトンパスのうまさでかなりカバーしている。
 とにかく、苦戦した日本選手だが、身体能力の差を考えると大健闘だと考える。

 マラソンはペース配分など、戦略を練れる部分があるが、地力(男子は日本選手が2時間7分~8分、アフリカの選手は2時間4~5分)が違い過ぎる。2時間4~5分台の選手が4、5人なら、その日の調子やレース展開によって、メダルに食い込む可能性もあるが、4~5分台の十数人ひしめく層の厚さでは、その可能性は極めて低い。
 メダル獲得があるとしたら、有力選手たちが前半からハイペースで飛ばし潰れ、ペースを守って後方から抜いていくパターンしかないが、層が暑いのでどうしても3~5人ほどハイペースにも生き残ってしまう。今回の中本選手はほぼ理想的な展開だったが、やはり上位陣が厚かった。
 中本選手以外の男女の日本選手は惨敗と言って良い。そこで考えるのは、代表選考の騒動だ。毎回のゴタゴタの大騒ぎに、はたして意味があるのだろうか?もう、一発選考で良いのではないだろうか。
 しかし、一発選考はスポンサーの絡みで現実的には難しい。それなら、せめて「世界選手権での日本人の最上位のメダル獲得者は内定」という選考基準は外すべきである。
 マラソンに関しては、世界選手権に出場しない有力選手が多く、そこでの好成績をそのまま評価するのは疑問が大きく、実力のある者の機会をなくすだけであるし、残りふたりを3大会(世界選手権を選考レースに加えると4大会)で選ぶのは無理がある。


 個人的には、一発選考は譲れないところだが、最低限、「世界選手権最上位メダル獲得者内定」は外して欲しい。
 あと、選考レース数(現行だと3)より代表人数が少ないと選考に無理が生じると言ったが、選考3ないし2レースで、代表2人、或いは、1人を選出し、残りの1人、または、2人を、最終レース(男子は琵琶湖、女子は名古屋)で、上位1名(2名)を即代表としてはどうだろうか?
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遺留捜査 第5話

2012-08-17 21:43:44 | ドラマ・映画
 上川隆也さんが好きなので、観ているドラマです。
 正直言うと、上川さん演じる糸村は好きではありません。でも、第1シリーズよりは自分勝手ぶりが減少しているし、脇役陣が充実しているので観ています。
 しかし、それにしても今回は………

今回は、長瀬刑事(田中哲司)が殉職。彼の未成年犯罪者の更生を願う心や結婚する妹の幸せを願う心、刑事課課長(斉藤由貴)へのほのかな恋などを絡ませ、悲しくしみじみとしたエピソードに仕立てたつもりの、脚本家の独りよがりなストーリーだった。

無理やり死なせた長瀬刑事
 突然、妻を殺されてしまった夫・山崎和夫(徳井優)。その後、延々と苦しむ心情は理解できる。
 ただ、山崎が妻殺しの井上良平(尾上寛之)を殺すのを止めようと、「良平は、一生、罪を背負って償い続けなければならない」「良平を殺しても、死んだ奥さんは生き返らないし、奥さんもそんなことを望んではいない」という説得はありきたりだが、妥当と言えば妥当だ。
 しかし、説得しながら、撃って下さいとばかり山崎にジリジリ近づき、至近距離から胸を撃たれてしまう。
 説得するのは良いが、近づく必要は全くない。敢えて理由を探すなら、説得力はあるということか。逃げ腰に、物陰から説得しても、説得力はないだろう。でも、まず、彼がしなければならないのは、良平の身の安全で、時間稼ぎさえすれば、応援も時期に到着するのは分かっていたはず。
 長瀬が撃たれてしまったら、良平を守れないし、山崎に罪を犯させることにもなってしまう。

 無理やり、長瀬を死なせて、しみじみしたエピソードを仕立て上げた(つもり)としか思えない。

不可解な山崎(犯人)の行動
 長瀬の決死の説得に応じろよ。大切な人を殺された悲しみは身に染みて感じていた山崎が多少の因縁はあるにせよ妻の死に責任がない長瀬を撃つのだろうか?
 長瀬を撃つほど、恨みが大きいのなら、当然、良平に向けて発砲しないとおかしい。

 それに、そこまで恨みが大きいのなら、遠くからいきなり発砲というのも変だし、肩に命中するのも腕が良過ぎる。さらに、用意周到に、良平を付け回していたのなら、もっと確実に仕留めるやり方をするはず。良平に恨みの言葉も吐きたいだろうし。


興味を惹くための冒頭のシーン
 女子高生を襲おう(レ イプ)とした永井(岡田優)を撃った河田(伊藤洋三郎)だが、山崎の話だと、復讐を決行する日は決めていたとのこと。その日に、レイ プするとは都合良過ぎ。

拳銃の出どころも??
 消息不明の弟の死亡が知らされ、その弟の部屋の押し入れから拳銃が出てきたって……

ベタ過ぎるラストシーン
 山下達郎の切ないエンディング曲が流れて、署の面々がやるせない悲しみにくれるシーンが次々に。
 そして、ラストで長瀬を先頭に所を飛び出していく捜査課のメンバー。ところが、不意に先頭に立っていた長瀬の姿が消え、立ちつくす面々。
 このラストが描きたかったのか?
 このシーン、皆が長瀬の幻を観たの?長瀬がメンバーの心の中に生きているのなら、立ちつくすのは変。長瀬の姿は消すべきではない。消すにしても、メンバーはそのまま走り続けないといけない。

その他の、どうでもよい感想
・斉藤由貴さんは『浪花少年探偵団』と刑事モノ掛け持ち
・甲本雅裕さんてゲストだったんだ


【ストーリー】(番組サイトより)
 永井修平(岡田優)という青年が拳銃で撃たれ、即死した。目撃者によれば、逃走した犯人は50歳くらいの男で、発砲する直前に「あの世で娘に謝れ」と怒鳴ったらしい。永井は8年前に女子高生をレイ プして絞殺するという罪を犯しており、3か月前に少年刑務所を出たばかりだった…。

 糸村聡(上川隆也)は同僚刑事の佐久間裕司(八嶋智人)や長瀬清文(田中哲司)とともに、さっそく永井が殺した女子高生の家へ。父親の河田裕一(伊藤洋三郎)が妻と娘の遺影の前で、首を吊って死んでいるのを発見する。そこには、河田が永井を撃ち、銃を川に捨てた旨を綴った遺書が残されていた…。そのときだ。糸村は部屋の片隅に落ちていた鳥の羽に目を奪われる。羽にはどういうわけか、微量の白い粉が付着していた。気になった糸村は科捜研の村木繁(甲本雅裕)に鑑定してもらうことに。一方、佐久間と長瀬は刑事課課長・水沢響子(斉藤由貴)の指示に従い、凶器の拳銃を探すが、一向に見つからない。

 ところがある夜、大きな動きが生じる。深夜の公園で、銃声が鳴り響くという事件が起きたのだ。さらに、糸村が河田の部屋で見つけた羽と白い粉が手がかりとなり、山崎和夫(徳井優)という男の存在が浮かび上がる。なんと、彼は12年前に月島中央署管内で発生した殺人事件の関係者だった…!


ゲスト:徳井優 原田夏希 尾上寛之 伊藤洋三郎 甲本雅裕 ほか
脚本:大石哲也
監督:猪崎宣昭
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五輪雑感 ~五輪パレードについて~

2012-08-16 19:32:01 | スポーツ
五輪パレード、メダリスト全員参加へ 銀座で20日開催だそうです。

 メダル獲得は、個人が味わい喜ぶもの。
 それに、放っておいても、周囲が讃える。
 なのに、「メダル獲得がすべて」というイベントを、オリンピック精神を尊ぶべき日本オリンピック委員会(JOC)が、なぜ主催するのだろう?

 JOC幹部は「世論の盛り上がりを受け、応援に感謝する意味で企画した。2020年東京五輪招致の機運盛り上げにもつなげたい」と話しているというが、メダリストに限定するのは変だ。
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五輪雑感 ~バレーボール中継について~

2012-08-16 19:25:28 | スポーツ
 日本の中継を、「ジャニーズは要らない」「場内放送があまりにホーム色(日本を応援)が強くて不公平」「日本戦しか中継しない」などと、散々文句を言ってきましたが、今回はロンドン五輪のバレーボールの中継についてです。

①画面が小さい
 もちろん、テレビ画面そのものが小さくなるわけでなく、データ放送のように画面が分割されるというわけでもない。コート面を側面から映すメーン画面が小さい。
 高校バレーのように遠いところからコートを捉えている感じだ(高校バレーは会場に3面ほどコートを設営する)。コート全面を映すので、選手の動きやボールの動きを補足しやすいが、ひとりひとりが小さいので、選手の判別がしにくく、迫力がない。(私は荒木と大友の判別が大変だった)会場のカメラ設営の都合か、技術的な問題なのだろうか?
 ワールドグランプリの中継を確認すると、サーバーのアップ画像から、コートの半分が映る程度まで引いていく。そして、サーブされたボールを捉えながら、更にコートの3分の2が映るまで引いていき、プレーを追っていく。
 国際画像の中継班はバレーボールに慣れておらず、そこまでのカメラワークは難しいのかもしれない。

②実況が不親切
 画面が小さいので、実況が補って欲しかったが、落ち着き過ぎていて細かい実況を省く。プレーする選手の名を呼ばずに、「バックアタック!」「拾う(レシーブ)」「ブロック」「決めた!」と言われても、それは観ていても分かるので、プレーヤーの名を省かないで欲しい。(すべて省くわけではなかったが、ストレスを感じた)

③「ブレイク」という用語
 今回の実況で「ブレイク」という用語が多用された。「ブレイク」という用語は、テニスで「サービスブレイク」という使われ方をする。テニスの場合、サーブ側が有利なので、レシーブ側がゲームを取ると、均衡を破るという意味で「ブレイク」と表現される。
 バレーボールの場合は、テニスと逆でサーブ側が不利である。そこで、サーブ側がポイントを取ると「ブレイク」と表現されるらしい。私の勉強不足なのか、耳慣れない表現だったので、違和感(抵抗)を感じた。

④ラリーが好き、レシーブが好き
 バレーの醍醐味のひとつに、ラリーがある。好レシーブで繋ぎ相手コートに返ると観客も盛り上がる。ロンドンの観客は特にラリーが好きらしく、ラリーが続くとひときわ歓声が大きくなる。
 そのせいか、中継のリプレーもレシーブシーンが多い。しかし、やはりスパイクやブロックがビシッと決まる迫力が一番の魅力であるし、ポイントの行方を見極めたい。

⑤鬱陶しくないのが良い
 会場や中継に余計な装飾がなく、プレーを純粋に楽しめる。
 男子の試合は、純粋に迫力満点。男女とも準々決勝すべての試合が観たかった。
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五輪雑感 ~体操 男子個人総合~

2012-08-16 00:54:40 | スポーツ
 私は、基本的には一番強い者がチャンピオン(金メダリスト)になって欲しいと思っている。(「つまらない」と言われれば、「そうですね」と答えるしかありませんね)

 体操競技は古くから関心があり、過去の個人総合における名選手(加藤澤男、笠松茂、具志堅幸司、冨田洋之選手他多数)が次々に思い浮かぶが、内村選手は別格の感がある。何しろ、世界選手権3連覇、特に昨年の強さは他の選手とは抜きんでており、別次元のものを感じた。
 この時、「来年の五輪で彼が個人総合を取れなかったら、嘘である(この世に神様はいない)」と彼の実力を絶対視すると同時に、悲観的な心配をしたものだった。
 とにかく、この五輪で、いくつ番狂わせがあっても文句は言わないが、彼だけには番狂わせが起こらないで欲しいと思った。あと、別の意味で女子柔道の福見選手も金メダルを取って欲しかった。

 何が起こるか分からない五輪で、特に失敗の芽がそこらじゅうにある体操競技は危険がいっぱい。でも、彼の実力ならば、失敗は考えにくいし、一度の大過失なら大勢に影響はないだろう。それどころか、2度失敗を犯しても、金メダルの可能性は高い。
 しかし、彼の調子がこれほどおかしくなっていたのは想定外であった。本人や関係者は一言も漏らさないが、彼のほほのこけ方や顔色の悪さは、体調不良を疑わせるに十分なものだった。なので、失敗の危険性は高いし、技の切れや正確さも不安が大きい。団体戦の予選や決勝での演技は、不安を増大させた。
 彼の不調の原因が、怪我などの長期的なものではなく、風邪や食あたりなどの短期的なものであることを願って、個人総合の決勝を待った。

 団体戦の予選が個人総合の予選を兼ねていたので、不調だった内村選手は第1組に入れず、いつもとは違うあん馬から演技が始まる。
 あん馬と言えば、団体戦で大崩れした種目。いきなりプレッシャーがかかる。しかし、体力が残っている1種目目なので、集中して演技をすれば却って失敗が起きないとも言える。
 一瞬ぐらつき、冷や冷やしたところがあったが、無事演技をこなし、15.066の高得点を記録した。疑心暗鬼で内村選手の演技を観たため、冷や冷やものだったが、結果が出てからのリプレイを観ると高レベルの演技と感じた。
 15.066は低く感じたが、地味に難しいあん馬としては高い得点で、実際、競争相手となる第1グループの選手たちは、2種目目のあん馬でミスが相次ぎ、低得点が続いた。結果的には、あん馬の結果が個人総合の行方を大きく左右した。
 内村選手はつり輪15.333、跳馬16.266、平行棒15.325、鉄棒15.600、床15.100と着実に得点を上げた。特に跳馬でシューフェルトを完璧に決め、実施点(E得点)が9.666はその素晴らしさを物語る。この演技によって、今までのうっ憤を晴らし、金メダルへの道筋がくっきりと見えてきた。
 あん馬で不振だったライバルたちは、士気が下がったり焦りを生じたりして、演技に安定感を書き、得点が伸びない。
 跳馬を終えた時点で、大過失さえなければ大丈夫という状況になり、平行棒や鉄棒で若干難易度を落とす安全運転に切り替えた。これは、金メダルの重みを感じての選択なのか?それとも体調不良によるものなのだろうか?
 結局、終わってみれば、2位のマルセル・グエン(ミューエン)(ドイツ)91.031に大差を付ける92.690で優勝。3位はダネル・レイバ(米国)で90.698だった。

 怪我の山室選手に代わって出場した田中(兄)は6位だった。4種目目までは内村選手に僅差の2位と大健闘。
 5種目目の床で尻もちをつき14.166、最終種目のあん馬で落下し13.433と失速。

 こんなこと言うべきではないと思うし、もの凄く了見の狭い考えなのだが、本音を言うと、4種目終了時、内村選手と競っていた局面で、
「昨年の世界選手権や今回の五輪で思いっきり足を引っ張った田中選手が、個人総合で内村選手の金メダルを妨害阻止するのは勘弁して欲しい。いや、内村選手が金メダルを取って、田中選手が銀か銅のメダルを取ったとしても、あれだけ団体戦で貢献できなかった彼が、個人総合でメダルを取り脚光を浴びるのは釈然としないなあ」
 はい、相当醜い考えです。
 もともと、彼の綺麗な演技は好きなのですよ。


 とにかく、内村選手が個人総合で金メダルを取ってよかった。本当にうれしい。もし彼が金メダルを逃していたら、この五輪、暗い気持ちで見ていなければならなかった。

 個人総合に挑む選手は減ってきている。団体戦重視のチームの事情や得意種目でメダルを狙ったほうが合理的という考えもあるのかもしれない。とにかく、高難度の技が要求される現代体操において、6種目すべて質の高い演技をするのは困難な状況になっている。
 団体予選は各種目4人と減少したことも大きな要因だ。以前の6人や5人出場というシステムならその5人(6人)の中に食い込むのは可能だが、4人というとかなり難しい。
 できれば、予選参加の枠を多くして、個人総合の価値を高めて欲しい。
コメント (2)
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