漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0850

2022-02-26 05:26:25 | 古今和歌集

はなよりも ひとこそあだに なりにけれ いづれをさきに こひむとかみし

花よりも 人こそあだに なりにけれ いづれを先に 恋ひむとか見し

 

紀茂行

 

 花よりも、それを植えた人が先にはかなくこの世を去ってしまった。どちらを先に恋しく思うかなどとは考えもしなかったのに。

 詞書には「桜を植ゑてありけるに、やうやく花咲きぬべき時に、この植ゑける人身まかりければ、その花を見てよめる」とあります。
 作者の紀茂行(き の もちゆき)は貫之の父にあたる人物ですが、それ以外の詳細は不明。古今集への入集はこの一首のみです。

 



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