写真は、札幌の大通公園。
写真と地図のとおり、碁盤目状に区画されていて、丁目と丁目の界に道路が通っています。
なんだけど、ここはそうではなさそうですね。
現場はこちら。
確かに、ここだけ丁目界に道路が通っていません。
何か理由があるのかな・・・。
道路の延長線上に何かがあるのかなと思って行ってみると、そこにはこちらが。
滑り台として遊んでいるお子さんがいますが、これは遊具ではなく、彫刻家イサム・ノグチ氏の代表作「ブラック・スライド・マントラ」という作品です。
そのすぐ側に、子供たちが遊んでいる小さな山があります。
札幌市がノグチ氏に、大通公園のシンボルとなるような彫刻作品の制作を依頼し、「ブラック・スライド・マントラ」の設置が決まったとき、札幌市としては、この小山を撤去して、そこに設置することを考えていたそうなのですが、ノグチ氏がそれを拒否して現在地を提案。
それまで、現在地である西8丁目と西9丁目の界には、他の丁目界と同様に、公園を南北に貫く道路があったところ、それを潰して公園を繋げることで、「ブラック・スライド・マントラ」が現在地に設置されたということなのだそうです。
(「プレイスロープ」というのが、写真の小山です)
何気なく通り、何気なく子供たちが遊んでいる公園に、このような興味深いエピソードがあったんですね。