ラジオ深夜便から照井翠さんの声が流れた。5日の午前4時過ぎのこと。
「俳句で残す・東日本大震災・10年」
この時に初めて照井さんを知った。それから出版された俳句の本も。
その本「龍宮」を広丘図書館から借りている。
本にある数々の句の中から照井さんが紹介してくれた俳句。
「春の星こんなに人が死んだのか」
照井さんは釜石高校の教師。被害に遭った体育館で生徒たちと一夜を明かした。
その日の夜は晴れて物凄い数の星が瞬いていたと言う。
今まで見たことも無い満天の星空。
なぜ、なぜ?問いかける
そうか!昇天された方々の御霊が光っているんだ。
「朧夜の泥の封ぜし黒ピアノ」
2日後街の方に向かう途中見えた光景。
立派なグランドピアノが1台道路にぽつんと泥まみれになっている。
美しいメロディを奏でただろうに。
ピアノとしての命が喪われてしまったのだ。
私の心に触れた句。
「外の輪は脚の無き群盆踊」
「いま母は竜宮城の白芙蓉」
「脈うたぬ乳房を赤子含みをリ」
☆照井翠さんの話はYouTubeで聴くことができる。
新しく出版された「泥天使」を読みたくて
購入してもらうようリクエストしてきた。