風月庵だより

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新宿での再会

2011-06-26 13:03:10 | Weblog

6月26日(日)曇り【新宿での再会】

昨日は、大学時代の映画研究会というサークルで、一緒に遊んだ友人たちと会いました。遊んだと言うより学んだと言いたいところですが、やはり遊んだというほうが正しいでしょう。

新宿の夜の繁華街を歩きました。居酒屋の立ち並ぶ中を歩いたのは、久しぶりでした。赤々と灯りのついた店先に、テーブルが出ていて、賑やかに談笑し、グラスを傾けた人々がたむろしていました。

かつて何十年前かは、そんな中に私の顔もありました。昨日歩いた場所は、新宿の末広亭近くの界隈です。このあたりでは遊んだことがありませんし、なじみのないお店ばかりです。私が若い頃遊んだ懐かしい界隈は、歌舞伎町にあった新宿区役所近くでした。そこに小茶というお店があって、お金のない学生にも、十分に食べさせ飲ませてくれるおばちゃんがいました。映画の監督さんや俳優さんたちも時々見かけました。歌舞伎町一番街と言われたその横町には、戦中戦後を生き抜いたママたちがどっかりと座って、お客さんと向かい合っていた店が並んでいたのです。いつの間にか、区画整理のために移転させられてしまい、暖かい雰囲気の横町は消えてしまいました。どこもかしこもきれいになったり味気ないコンクリの建物が建ち並ぶ通りになってしまったのです。その一角を知らない人々には、末広亭近くのこの通りが、今に私にとっての小茶通りのような思い出の場所になることでしょう。

今回の集まりに声をかけてくれた人とは、その友人のお父さんがお亡くなりになった時、私がご葬儀をつとめさせて頂いた縁があります。彼とは40年の空白はありませんが、他の顔ぶれはほとんどが40年ぶりです。

40年たっても、皆、大学時代の頃とそれほど変わっているような感じがありませんでした。ただそれなりに安定してきている感じがあります。40年それぞれいろいろな出会いや事件に遭遇し、それを乗り越えてきて、自分に安定してきているのではないでしょうか。現役で働いている人は、やはりちょっとまだ大変なようです。

私にしても、やはり激動の日々を通過して、私なりの安定期に入っているように思います。この安定期に入ったところで、私はまた新たな道にスタートし始めていますが、多くの人のバックアップに支えられて、なんとか新たな船出もできそうです。

しかし、繁華街に集まる若者も、熟年も、そこに集まる人、一人一人にそれぞれの遭遇している人生がつまっていますね。尼僧の私には、不釣り合いの場でしたが、久しぶりに青春時代の五里霧中(夢中ともいえます)の人生で出会った友人たちに会って、楽しい一時を過ごしました。また40年後に会いたいですね。それは……あの世でしょうが。

なんとなく面白い夕方の雲