Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

北ア、燕岳登山(詳細)

2019年05月13日 | 山歩き

5月10日(金)       天気=晴れ

06:30登山口第1駐車場→ 06:43燕岳登山口→ 07:29第1ベンチ→ 08:04第2ベンチ→ 08:53~09:05第3ベンチ→ 09:49富士見ベンチ→ 10:24~37合戦小屋→ 10:56合戦ノ頭→ 12:00~14燕山荘→ 12:51~57燕岳→ 13:25燕山荘

 

 「たまには妻にも雪山登山を体験させてあげたい。」そんな思い遣りで計画した燕岳登山だったが、「登山靴が合わない。」何てボヤキながらも追いてきたので妻もそれ程有難迷惑では無かったようだ。

 前日午後に我家を出発し、昨夜は長野道の梓川サービスエリアで車中泊した。此処には24時間営業のコンビニやフードコートも有り快適な車中泊場所だったが、トラックのエンジン音が若干煩かった。

 今朝はコンビニ弁当の朝食を済ました後、登山口の中房温泉へ向け車を走らせた。AM6時過ぎに登山口の第1駐車場に着いた。休日にはすぐ満車となる駐車場だが、平日の今朝は15台程の車が駐車していた。

 登山口第1駐車場

 準備を終えると此処から歩き始める。10分程車道を遡ると燕岳の登山口に着く。登山計画書を受付のポストに投函し、登山口を出発する。燕岳へ向かう合戦尾根の登山道は、最初から急登のつづら折りが続く。

 燕岳登山口

 今日は夏山のような暖かさで、すぐに上着を脱いで長袖シャツ1枚になり登って行く。第1ベンチには登山口から45分程で着いた。此処にはコース唯一の貴重な水場がある。

 第1ベンチ

 第1ベンチを過ぎた辺りからボチボチ残雪が現れ、雪道に変り始めたが、アイゼンを付けなくて問題ない。燕山荘の荷物用ケーブルの架線を潜ると、その上が第2ベンチでしばらく緩やかな尾根を進む。

 第2ベンチ

 緩やかな尾根が急登に変った頃から完全な雪道となったので、アイゼンを装着する。この辺りから合戦小屋までは急登の連続で、合戦尾根コース頑張りどころだ。久し振りの慣れぬ雪道に妻の足取りも重い。

 第3ベンチを過ぎ、何度もジグザグを繰り返し、やっと富士見ベンチに着く。此処から富士山が望めるはずだが、春霞の青空なので富士山を望む事はできなかった。

 富士見ベンチ(ベンチは雪の中)

 富士見ベンチを過ぎてもしばらく急登だったが、やがて緩やかな道となり、合戦小屋に着いた。小屋は営業して無かったが、従業員の人が建物の廻りで一生懸命除雪に励んでいた。

 合戦小屋手前付近

 合戦小屋

 小屋の前のベンチで長めの休憩を取った後、出発する。急な雪面を20分程登ると合戦尾根ノ頭(2488m)で、此処から燕山荘の建つ稜線まで壮快な雪尾根を登って行く。

 合戦ノ頭付近(背後の山は有明山)

 合戦ノ頭から燕山荘へ続く雪尾根

 雪尾根の道は素晴らしい眺めで気分は良いのだが、足取りが重く頭上の燕山荘が中々近づかない。やっと山荘直下に達すると「樹木を痛めるのでアイゼンを外して下さい。」と標識に書かれており、指示に従ってアイゼンを外し急な階段を登って、12時丁度に燕山荘へ到着した。

 燕山荘が中々近づかない。

 燕山荘のベンチから燕岳

 さっそく山荘の受付で宿泊の手続きを済ませた後、余分な荷物を此処に残し燕岳へ向かう。燕山荘~燕岳間の道にはもう殆ど雪は無く、アイゼンは必要ない。花崗岩石の点在する道を縫うように進んで、山頂へ向かって登って行く。

 燕岳へ向かう。

 登山道から燕山荘方面を振り返る。

 燕岳山頂手前

 山頂の直下まで達した時、妻が「私疲れたから此処で待ってる。」と言って座り込んだ。「もう少しで山頂なのに」と思ったが、無理強いしても可哀そうなので、この先は私一人で登って行き、誰も居ない燕岳(2763m)の山頂へ着いた。

 燕岳山頂

 この山頂には今まで10回位は登っているだろう。しかし何度眺めても素晴らしい眺望に見飽きる事は無く、いつも感動する。下で妻が待っているのであまり余韻に浸ってもおれず、写真を撮り終えると早々に山頂を後にする。

 山頂から槍ヶ岳方面

 山頂から西の鷲羽岳方面

 山頂から燕山荘、大天井岳方面

 登山道沿いのメガネ岩

 同上、イルカ岩と奥に槍ヶ岳

 午後1時半頃燕山荘へ戻り、部屋へ案内される。一泊2食で¥10,300円と燕山荘の料金は昔に比べると随分高くなったが、でもそれ以上快適な山小屋に変った。特に燕山荘は評判が高く、日本の山小屋の快適さでは日本屈指だと思う。

 夕食までの午後は談話室でビールを飲みながら景色を眺めたり山の本を読んだりして至福の一時を過ごす。調子に乗ってビールを2杯立て続けに飲んだら頭が痛くなってきた。此処が標高の高い場所だというのを忘れていたのだ。

 早めの夕食を終え、外で夕焼けを眺めていると、小屋の人が「そこに雷鳥がいますよ。」と教えてくれた。教えられた場所を見ると、ツガイの雷鳥が夕日を浴びて佇んでいた。身を纏う羽根は白から黒へと変わりつつあるようだ。

 夕日に佇む雷鳥のつがい

 鷲羽岳方面に沈む夕日

 陽が沈むと部屋へ戻り早めに就寝する。我々の部屋は妻と私だけのスペースだったので個室みたいに快適で、気持ちよく眠る事ができた。

 

 

 

5月11日(土)       天気=晴れ

06:38燕山荘→ 07:30~08:00合戦小屋→ 08:19富士見ベンチ→ 08:39~54第3ベンチ→ 09:26第2ベンチ→ 09:48~55第1ベンチ→ 10:23登山口→ 10:30登山口駐車場

 

 朝5時前には陽が差し始め、起床する。朝食前に外へ出ると安曇野の里の奥から鮮やかな朝日が昇った。5時半から朝食を頂く。燕山荘は食事も良く、特にご飯はふっくら炊きあがってとても美味しかった。

 安曇野の空に朝陽が昇る。

 朝陽を浴びる燕岳

 同上、槍ヶ岳

 同上、水晶岳方面

 食事を終え6時半過ぎに山荘を出て下山を開始する。登りに比べれば降りは楽で、山荘から1時間足らずで合戦小屋に着いた。陽射しが暖かく気持ちが良いので、コンロでお湯を沸しコーヒーブレイクとする。

 出発前に山荘の前で

 登山者でにぎわう合戦小屋のベンチ

 我々が休んでいる間にも次から次と登山者が登って来る。今日の燕山荘は大勢の人で賑わいそうだ。30分程で休憩を終え合戦尾根を降って行く。ノンビリ歩いたつもりでも降りは早く合戦小屋から約2時間半で登山口へ戻って来た。

 登山口へ到着

 第1駐車場は満車状態

 北アルプスの雪山入門コースとして燕岳の人気は高く、今日の降りだけでも100人近くの人とすれ違ったのではないだろうか。合戦尾根の登山道は決して楽ではないけれど、半日で絶景の山頂へ達する事ができ、しかも山頂近くには快適な燕山荘がある。これが燕岳の魅力で、我々も今回その魅力を充分に堪能させてもらいました。

コメント
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