monologue
夜明けに向けて
 




             〔エピローグ〕
       地には這いずりまわる者の音が満ち、
       天には炎が満ちる。
       オメガはアルファであり、点であり線であることを
       その黄金の火柱の中に、人々は見いだすだろう。
       自分たちの望み、願うものがこの中にあるのかを
       翼を切り取られた者たちは、考えるだろう。
       火を吹く楕円には解答は無い。
       線を描く卵にも、解答は無い。
       解答は地を這う者の中にある。
       現実と呼んでいる夢の中から、砂金を探すように目を凝らし
       耳を澄まし、声を大にして探せ。
       これより先に舟を見つける手だては無い。

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最後の「耳を澄まし、声を大にして探せ。」という部分がこの預言詩の核のようである。
声を大にすれば「聲」で「殸(けい)」と「耳」で「殸」は石板をぶらさげてたたき音を出す楽器、
「殸」は 「手に木のつえを持つ」象形で「打つ・叩(たた)く」の意味)「耳を澄まし、声を」という句は「聲」をそのまま示しているのである。
fumio


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