monologue
夜明けに向けて
 




カリフォルニアサンシャインその14
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そろそろ、車を購入しようと思った。この街ロサンジェルスは世界で一番広いことで有名なので仕事をするには車が必要だった。日本語新聞「羅府新報」の売買欄で「中古車売りたし」を見て車に詳しい友達と何カ所か廻った。見かけは良くとも走るうちにハンドルがちょっとずれたりするものは事故車のようでやめて最終的にポンティアックGTOを450ドルで買った。なぜならロニーとディトナスのGTO という曲が好きだったから。それは以前サーフィンミュージックとともに流行したホット・ロッド音楽で、米国のバイク界を席巻したリトル・ホンダ と並ぶ名曲だった。残念ながらリトル・ホンダのほうは社名が入っているのでNHKではあまり流れない。わたしには車の善し悪しは判断できないのでそんなことで決めたのだ。とにかくこれで車が手に入った。スピードは出さずよたよた、あるいはヨロヨロという感じで毎日稽古し慣れるとやっと学校まで走った。
fumio


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「カリフォルニアサンシャイン」その13
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 やがてアダルトスクールの主要メンバーであったイランからの留学生達はいつのまにか姿を消し気が付くと本国イランでは親米強硬路線パーレビ政権が倒された。イランイスラム革命と呼ばれる革命が勃発したのだ。あの留学生達も新政権樹立に働いたのだろう。残念なのは革命後振り子の反動のようにあまりにもナショナリズムが強くなりすぎたことだった。あの思慮深げな人物のような指導者が中枢になってコントロールすることができなかったのかもしれない。
fumio

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