風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

ハキリバチの巣作りを発見!まずは基礎工事から・・・

2023年06月02日 | いきものの観察や飼育
朝、庭で水まきをしていると
「ブンっ」と大きな羽音が私の横を通り過ぎました。
とっさに除けて、目で追うと小さいハチでした。
結構なスピードで直線に飛んでいきます。
そして、迷いもなくポリポットの上に着地しました。
花も咲いていない鉢にハチが何の用だろう?


部屋にカメラを取りに行って戻ると
ハチはまだそこにいました。
何してるの?
なんとか姿が写っていたのがこちらです。


ハチが飛び去ったあと、ポットの端をつまんで見てみると
ハチがいた場所の地表が少しくぼんでいます。


これは、もしかしたら・・・
ハキリバチが巣をつくり始めたのかも?
実は、去年の6月にベランダでポリポットに作られたハキリバチの巣を発見して
それを観察したことがあったので、ピンッときました(#^.^#)
これは楽しみです!



2日後、またまた水まきのとき、ハキリバチがやってきました。
私が近くにいたせいか、巣作りの現場には直行せず
水をまいたばかりのクチナシの葉に止まりました。
チャンス到来!
カメラはちゃんと持って庭へ出ていたので
静止している姿を写真に撮れました。
日本にいるハキリバチの仲間は多くて、種類は特定できませんが
大アゴは葉を切り取るためにギザギザで、体格に対して大きいと感じました。


地中に巣作りする場合は、まず細長いトンネルを掘るところから始まります。
写真中央、木片の横の苔が生えている下に穴があります。
そっと息をひそめて見ていると
ポリポットの縁に沿って、斜め下向きに掘り進んでいき
土のかたまりをアゴに挟んで穴から出てきます。
アリの巣のように、周りが山にならないのは、掘った土を何処かへ捨てているのかも。


このポットは、植物の根が張っていて水はけが悪く、粘土のようになっているので
トンネルを掘るには適しているようです。
産卵や営巣の場所は、子どもの命に係わることなので
色々な場所を調べて、本能でここだ!と決めているのでしょうね。
数日後に、巣の近くで切り取られた葉を見つけました。


**
穴掘りを見つけてから10日後、ハチが緑色のものを持って
ブンッと飛んできて、穴に入っていきました。
そのスピードが早すぎて、写真に撮れなかったけど
立ち去った後にポットを確認すると、中に何か入っています。


お留守のうちに、ちょっと拝見。
ポットを地面に下して苔の部分をめくってみたら・・・


器用に巻かれた葉が、トンネルの穴にスッポリとはまっていました。
予想通りとはいえ、とても感動しました(#^.^#)
基礎工事が終わって、内装にとりかかったようです。


「ハキリバチの巣」と言いますが、実際はオトシブミの揺籃に一番似ています。
葉を丸めて作った円筒形の部屋に、花粉と蜜を唾液で練ったえさを置き
その上にひと粒だけ卵を産んだ後、丸い葉を切ってきて部屋にフタをします。
それからまた、同じように部屋をつくり、産卵して閉じていく動作を繰り返します。
この日見た葉はサイズが長いので、各部屋の外側を覆う外壁みたいなものだと思いました。

こんなにもドキドキするプレゼントに感謝しながら
毎日観察していきたいと思います!
嬉しいな、虫の神様ありがとう(#^.^#)