深田久弥さんの
日本百名山より
*
前面に眼のさめるような景色が現れた。会津駒ケ岳の全容である。
どこが最高点か察しかねるような長大な山が伸びていて
それがおびただしい残雪で輝いている。
会津駒を天馬の疾駆するさまに見たのはその時である。
写真を二枚つなぎ合わせてもその全容を収めかねた。
∨
∨
会津駒ケ岳の
駒の小屋から会津駒ケ岳山頂に
向かいます。
駒の小屋の標柱には
駒ケ岳山頂0.7km中門岳2.9km
中門岳往復6kmは平地で約90分の距離です。
*
チングルマの群落を見て

山頂を右に見ながら時計廻りに進むと

木陰にはアキノキリンソウが咲き
T字路を右に曲がると

駒の小屋から15分ほどで
会津駒ケ岳山頂です。

とても急いだので
普通に歩くと20分くらいかかるでしょう。
さほど広くはない砂利の空き地は
西吾妻山の2倍くらいでしょうか。
立派な3本組の木柱が立っていますが
人影はありません。

木製のパノラマガイドもありますが
西には尾瀬の・北には越後の山並みが
見えるはずの展望は
この日はありません。

*
駒の小屋周辺の風景がよかったのと
ガスで見えないと予想していたので
そんなにガッカリしませんでした。
登山道ですれ違った人たちの話では
ガスで何も見えず
中門岳にも行かなかったということでした。
∨
駒ケ岳山頂から
中門岳方向の道を下ると
次第にガスが消えて
緑の長い稜線が見え始めました。

5分後
まだ雪が残っています。

遅い春にお花畑
∨
コバイケイソウの群落

ハクサンコザクラの群落

道があまりにも長いので
チラホラにしか見えませんが
密度は濃いです。
*
池塘を眺めながら
終わりの見えない木道が続きます。
*
10分後

数は少ないけれど
イワカガミやワタスゲも見られます。
*
15分後

木道の終わりが見通せないので
あとどのくらいか
だんだん不安になります。
*
23分後

ツボスミレ・ワタスゲが
木道の近くで見られます。
*
27分後

シャクナゲの咲く小さな丘の先に
登山客の声がして
斜めの木柱が写真で見た最終目的地
中門岳です。
山頂と言うよりも
大きな池のあるくぼ地のようです。
真ん中が凹んだ山もありますから
問題はありませんが。
∨
わずかばかりの青い空が
入りませんでした
つづく