天は我を見放した？

ここにきてようやくコロナの感染が沈静化したように思える。

ポツポツとマラソン大会も開催されるような状況だ。

だけど、正直コロナ感染の危険性がなくなった訳じゃないし、今だってコロナに苦しめられているひとも大勢いるのが現状だ。

約一ヶ月前にコロナに感染し、その後もなんとなく後遺症と言うんだろうか、突然咳き込み、口の中の違和感に襲われていた。

走れば息苦しさに苛まれ、どうも完調という具合には行っていないようだ。

8月末の「赤城大沼白樺マラソン」は当然キャンセル。

その前の「嬬恋キャベツマラソン」は大会主催側のキャンセルで未だ大会を走ることが叶わないでいる。

大会が開催される確率が高くなるまでエントリーは止めようと思っていたが、もう大丈夫だろうとエントリーした赤城が自らのコロナ感染でおじゃんになったし、嬬恋は嬬恋でまさかの橋の崩落（らしい）中止。

理由はともかく、大会にこれほど運がないとは自分でも呆れる。

いや待てよ、これは神のお告げで走るなと、そう言われているのか、一時はこのまま永遠に止めておいた方が良いのかと思ったほど。

が、やはりエントリーが始まるよという情報が耳に入るとじっとはしていられないのが実のところ。

それはそうだ。

そんな生活、ルーティンを20年以上続けてきたのだから。

来週末開催の「上田古戦場ハーフマラソン」は、そんな気持ちを抑えきれず、思わずエントリーしてしまった大会だ。



その案内が昨日届いた。

もう何年前なのかさえも忘れてしまったが、「大町アルプスマラソン」の練習がてら、一度走ったことのある大会で、そのころはまだ「真田幸村」がそれ程注目を浴びてはいず、上田城も古戦場もまったく興味がなかった。

だが、今の体調と練習量では到底次のフルマラソンへの練習なんて具合には行くはずもなく、観光目的というのが本音であって、それでも走ることも無理やり加えて考えるのならば、何とか歩かずにハーフの距離を走り切れるだけの体力が回復した証明と自信を取り戻し、その後に至近の「上山田戸倉温泉」でうまい信州の地酒でもと、そんなのんびりしたいわゆる”旅ラン”というのんびりした位置づけだ。

だが、ここにふたつの障害がまたもや首をもたげてきたのだ。

まずひとつが、政府が推し進める「全国旅割」だ。

対象の期日が10月11日から。

しかし、温泉宿を予約したのは大会当日の9日。

たった2日違っただけでその恩恵を受けることができない。

ならば、その日をキャンセルし、改めて旅は旅で楽しむ、そんな日に予約をした方がいいのではないかと思うようになった。

運の悪さはそれだけではない。

もうひとつの理由。

これが最大の足かせとなって苦しませられている。

実は一緒に出かける予定だった奥方が体調を崩して、只今通院治療中であり、その治療が予定の日までに完了するのか微妙な状況だ。



奥方の体調を考えれば、今回の旅ランは中止して、自分だけのランに徹した方が良いのではないかと思うざるを得ない。

しかし、夏の頃から楽しみにしていた信州への旅である。

信州の名寺、「善光寺」は今夏まで御開帳で大変な賑わいを見せていたらしい。

7年だか8年だかの期間を持って行われる御開帳。

それに合わせて出かけようとしていたものの、この夏の暑さとコロナによって見合わせてきた善光寺参りだ。

それをまた見送ることになるのは・・・。

どうも運が無いと言うか、機会に恵まれない。

どうしたものかと考えているうちに宿のキャンセル無料期間が近づいてきている。

さてさて、どうしたものか。

しかし、その事ばかりが気になっているが、本来は練習に身を入れて、1分でも30秒でも早く走れる算段をしなければならない時期だというのに、まったく呆れた物だと苦笑してしまうのもなんとも情けないお話しでもある。

雨よ、消さないでおくれ～！

埼玉県東松山市と言えばそうそう、辛みそで食べる「焼き鳥（豚）」が、、、じゃね～よ！（笑）

あのね、「埼玉県こども動物自然公園（東松山市岩殿）」にクロスカントリーコースがあの川内優輝さん監修のもと2019年に作られたそうで、巷では（マラソン愛好家の間では）結構有名なお話しだよね。

そこで遅ればせながら、このワタクシも出かけてみようかと思ったのでございますよ。

動物園同様に埼玉県立なのか、その辺の事情は知らないけど、立派な管理事務所がど～んとお迎えしてくれましたわ。


”
駐車場も更衣室も無料だそうで、しかもシャワーやドライヤー（有料）まであるとのことで、”まさに至れり尽くせり”のクロカンコースでございます。

辺りは森林に囲まれた住宅地、、、（なんじゃそれ？笑）で、森林地帯のすぐそこまで新興住宅地が迫っているって感じかな。

場所的に高坂に近く、きれいに整えられたオシャレな学園都市（大東文化大）。

その傍らにある自然のままを活かした動物園の敷地内（？）に作られたクロカンコースだけに、木々の隙間からこの近隣に住むお宅のお庭が見えたりするんですわ。

早速、コースを走ってみるとまあ、これが大変！

何が大変かって、、、雨上がりなもんでぐちゃぐちゃなのよ、、、クロカンコースだもの。。。（笑）

アップダウンも標高差30数メートル、、、一周１８３０ｍでその高低差だからそりゃきついわね。



しかもですよ、スタート位置にカタツムリが並んで待機していて、まるでワタクシに挑戦しようかと言う体制を取っている訳ですよ。

いくらなんでもカタツムリに負けちゃったら・・・面目ねえ。。。負けちゃいました、、、奴は手ごわい！（笑）

それは嘘ですが、、、面白いよね、、、まったくどんな演出だよ！



さて、そんなクロカンコースですがね、さすがに練習不足も祟ってか3周したらもう息も絶え絶え。

足は大丈夫でも心肺を使った走りはしていませんからね、、、その必要もなかったし、かなり落ちましたわなぁ。

お歳のこともあるけど、継続して練習していないとダメですわ。

このような不整地で、しかもアップダウンがあると欠点が浮き彫りになりますわ。

そうね、欠点、、、そりゃ全部ですがね。（笑）

でもよ、そうしたら気持ち的に燃えてくるものがあるでしょうよ。

未だ燃え尽きてなければ”悔しい～！”と思うでしょ！

それだけでも価値があるよね、、、東松山市くんだりまで出かけた甲斐があるってもんだ。

他のも東松山市じゃないけど、お隣の滑川町だけど、武蔵丘陵森林公園にもクロカンコースがあるよね。

平坦なジョギングコースじゃ心肺をいじめることはできない（やらない！）けど、走ってりゃいつの間にか鍛えられるクロカンコースはお年寄り向き？（笑）



きっとこの先、開催されるだろうマラソン大会に向けて、そうした練習の取り組みはかなり有効かもね。

だって、そうじゃないときつい練習はなかなかできないもんね。

ようし、ちょっとばかり燃えてきたぞ～！

と、気持ちはね、、、でも、毎日雨だもん、、、ついた火が今にも消えそうだよ・・・（笑）

大丈夫かしらね～。

備忘録 最終章「富士山マラソン伴走 後半からゴールまで」

レースは中盤。

あれほどの雨の日が嘘のように晴れ、あの富士山も雲の隙間から顔を出し始めました。

真っ赤に色付いたもみじと河口湖。

そして、雪が照らされた光を反射しピカピカに光った姿を見せる富士山。

気持ちは高揚し、ようやくこの大会を走った意味があると感動するのです。



ところが、ここでも相変わらずマナーの無さが目立つランナーの多い事。

大音量で鳴り響かせるCDプレーヤを背中に背負って走る仮装ランナー。

トンネルに入れば意味の分からない奇声をあげるランナー。

また応援の人々も興奮し、大声で叫ぶ外国人。

自転車で何度も逆走してくる輩。

狭いコースの真ん中で立ち止まり、屈伸を繰り返す者。

どうも、そのほとんどがこの国のランナーではないようです。

今やただの観光では飽き足らず、体験型の観光、要するにマラソンを走り世界遺産である富士山の街を観光する。

そんなツアーがアジアの国々で人気になっているのだとか。

だからなのか、立ち止まり写真を写しているランナーの多い事。

他のランナーに迷惑にならない程度の行為なら許せるけど、まさか狭いコース上で10人はいるだろう参加者が集合写真を撮っていたのには呆れるというよりも怒りを感じてしまいました。

こんな行為を許してまでこの大会を運営する意図がわかりません。

どうも観光地ゆえの”観光収入目的の大会”と、思ってしまうのです。

走りを進めながらこんなことを考えていると、気持ちもだんだん引いてしまいます。

それは私だけではなく、お隣で走っているお相手さんもそう思っているようでした。

もう、切れてしまった気持ちでPBを目指す気持ちになれないようでした。

それにもまして、数日前に負った軽い捻挫が痛み出したようですし、足の爪にもダメージを負ってしまったようです。

「ひとりだったらもう走っていない」

それはお相手さんだけでなく、私も同じこと。

しかしながら、せっかくここまで来て、しかも最初の関門から頑張り次の関門に10分の貯金を生み出したふたりです。

ここで諦めたらもったいなさすぎる。

その後もお互いに励まし合い走り続けました。

その間、会話は途切れることなくその声のトーンでお相手さんのダメージを図り知り、過度な励ましは行わず、なんとか完走への道を模索するのです。

時にはゴール後の食事のこと。

時にはゴールを待つご主人様のこと。

そしてお互いの子供のことなど、殆どレースには関係のない話題で苦しさや痛みを紛らわす作戦。

当然、登り坂は無理をせず歩きを入れながら・・・。

そうして迎えたゴール。

私が思うに、記録なんかよりもその十倍百倍価値のあるゴールだと思っています。

お互いに万全の体調、充分な準備の上でのスタートではありませんでした。

激坂を含むコースの厳しさ。

それにマナーを無視した危険なランナー。

それをも乗り越え手にした完走メダルです。

価値がない訳がないじゃないですか。

タイムなんて何も気にする事はありません。

完走こそが尊い。

ゴールタイム　5時間50分59秒



それなのにフィニッシャーに振舞われたパンはこの時、既に品切れ。

その上に案内に聞いても分からない参加賞受け取り場所。

ゴールしたての痛んだ足にこれでもかとダメ押しする、シャトルバスの最終便出発のアナウンス（実際にはその後も発着するバスはありました）

こんな大会運営も最近では珍しくありません。

規模や人気に捉われず、ひとに優しい、親切な大会が自分の走る大会だとつくづく思われた瞬間です。

こうして約半年前にお約束した伴走の「富士山マラソン」が終わりました。

PBにはほど遠い結果に終わったお相手さんには申し訳ない気持ちでいっぱい。

もっと安全に、もっと上手く導くことができたなら、、、反省ばかりの「富士山マラソン伴走」でした。

備忘録 最終章 「富士山マラソン伴走前半」

なんとか走り切った「足利尊氏公マラソン」

そして、その1週間後の日曜日。

長時間、走る続けるだろう「富士山マラソン」を想定して長めのLSDを敢行。

かなり遅めではあったけど、4時間半の時間走り続けることができました。

ところがその翌週、もう一度と臨んだLSD。

たった２０ｋｍほどでギブ。

前週の疲れがまったく抜けていなくて、右太ももに多少の違和感。

これ以上痛めたらまずいとの判断で、その後は全く走らず当日に備えました。

「富士山マラソン」当日。

会場の河口湖（駐車場は富士急ハイランド）までは2時間半あまり。

今回ご一緒するお相手さんのご主人さまと三人で現地に急ぎます。

せっかくのこの日でしたが、相変わらずの雨男の力を発揮。

土砂降りの高速道路をひたすら車を走らせるのです。

しかしながら、天気予報では雨はやみ気温も上がるとか。

河口湖という土地柄もあり、低温から上昇するであろう気温にどう対処していいのかウエア選びにも悩まざるを得ません。

現地に到着後、まだ降り続けている雨。

そして、会場のキャパをはるかに超えた参加者数。

外国語が飛び交う列にも押し出され、公園の片隅から何とかスタート。

もちろん、お留守番のご主人さまの励ましの応援を受け祐樹百倍。

周囲に気を配り安全確認も怠らず・・・。



後に聞いた話によると4000人もの外国人参加者が走ったと。

キロ7分を超えるようなゆっくりペースで進むも、マナーを守らない（？）知らない（？）ランナーの多さに閉口しながら、あ次第に雨の止んだコースを走り続けます。

前方にも後方にもたくさんのランナーが走っているその景色は壮観。

これ程のゆっくりペースにも後方にはおそらく参加者の3分の1ぐらいの人数がいるのではないかと。

そこで勘違い。

走る位置から推定してペース的にはまったく問題がないと勝手に思い込み、第一関門が迫ると「あと1分」と叫ぶ声が聞こえるのです。

最初は何のことなのかまったく理解できませんでした。

「関門だ！」

そう、最初の関門をクリアしたのが制限時間1分前。

何という失敗を犯してしまったのでしょう。

まったく関門など今までのレースで気にして走ったことがなかった、そんな経験の甘さにお相手さんを危機に陥れてしまったのです。

痛恨のミス！

ここから次の関門にも黄色信号を感じ、ややペースアップ。

急激にスピードを変えるのは得策ではありません。

しかし、関門をクリアできなければ本末転倒。

アップダウンを繰り返す前半のコースに足のスタミナも急激に奪われ、ウルトラマンがうなり声をあげて戦いを挑んでくる怪獣に手を焼き、カラータイマーが鳴りひびく、そんな状態がピッタリと当てはまるようなこの状況。

さて、完走は、、、はたしてその結果は・・・。

つづく

備忘録 その２（足利尊氏公マラソン編）

私の中で、”仮装で行く”と決めている大会があります。

その中のひとつ、「足利尊氏公マラソン」



ありがたいことにこの大会は仮装の人気投票があり大賞が選ばれるのです。

最近の風潮として仮装の衣装、装備として大型化が目立ってきました。

そりゃ、走る距離もあります。

それなりの走りも考慮すればハーフの距離をそんなに大きなものでは当然走り切れるものではありません。

ですから、製作の段階で開口部からの風をどれだけ取り入れ空冷効果をどれだけ稼ぐかや、風が吹いた時にも対応できる物をと考えるのです。

そんな事情を投票をする方々が知る由もありません。

ともかく見た目で面白いものに投票するのに決まってます。

と、当然私のような仮装の装備では人気を得られるはずもありません。

今年の大賞もかなり大掛かりなもので、短い距離を走った方。

でも、良いんです。

そんな賞を目的に走るんじゃありませんから。

ハーフの距離ですから色々な地区での応援がある訳です。

特にこのコースではそんな特徴が色濃く見えるのです。

その方たちの応援に対して少しでも恩返ししようと始めた仮装ラン。

小さいお子様からお年寄りまでが笑顔で応援してくれるのを見ると仮装ランナー冥利に尽きるというもの。

最高に気持ちよくゴールまで走れるのです、、、体長が万全なら・・・。



下血から貧血、それから一ヶ月ほどの期間で向かえたこの「足利尊氏公マラソン」

仮装ランでと決意したものの、走り切れる自信はまったくありません。

もしかしたらDNFどころか救急搬送だってあり得る。

そんな不安が走りだしてもずっと頭から離れません。

当然、練習量も最低。

月間走行距離、、、計算のしようもないくらいの距離（１００ｋｍ未満）

いくら経験値があったとしても、踵の痛みに加え、貧血まで背負って、なお且つ、重めのヘッド。

さすがに衣装はランナーの仮装で行かせていただきました。

アンバランスな衣装や装具。

でも、これが私のできる最大限の仮装ラン。

ヘッドの「ランニングニャンちゅう」は笑っていてもその中身は鬼の形相。

そこまでして何で走るの？？？と自問自答。

いやいや、これからもっと厳しくなるであろう、あの約束があるじゃないか。

そう、それから3週間後に控えたフルマラソンでの伴走。

今日のこのレースはその試金石。

こんなことぐらいでくじけてはいられません。

仮装ラン最速タイムを狙う！

そのくらいの意気込みで気合を入れなおします。

ヘッド内はまさにサウナ状態。

その上でキロ5分台で走り続けます。

もちろん、ランナーさんからも話かけられたり、沿道からの応援にも答えながら。。。

しかし、さすがにとんでもない練習量の少なさはあっという間に足をただの棒に変えられてしまいました。

特に１５ｋｍ過ぎからの失速は酷いもの。

それでも踏ん張りの効かない、ただのつっかえ棒の足を必死に動かし、なんとかゴール。



ギリギリキロ6分を切るゴールタイムに喜びはまったくありませんでした。

仮装ラン最速なんてほど遠い！

しかし、なんとか走り切れたことは伴走に幾分かの可能性を見出すことは確かにできました。

痛い踵もなんとかなる。

貧血も大丈夫。

決意しました。

伴走、行きます！



でも、どうせならもっといい形にして臨みたい。

不安なくパートナーさんを走らせてあげたい。

そう思うのは当たり前です。

そう焦るも、ここで無理して練習をこなせば踵の不調が悪化しないとも限らない。

練習を積みたくても積めない。

こんなモヤモヤした気持だけでもしんどい。

苦悩とはこう言うことを言うのだと・・・。

こうして間違いなく過去最低の練習量のまま臨むフルマラソンへの不安は、この大会で余計に膨らんでいくのでした。