「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

心の中で 拒否していないか

2010年01月20日 18時44分11秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 境界性パーソナリティ障害の人が 落ち着いていくのに 最も有効な方法は、

 家族の関係を 改善することです。

 親は、 この子のために 不快や迷惑をこうむったと、

 心の中で思っていることも 少なくありません。

 恐怖感を持っていることもあり、 それは 態度や言葉の端々に 現れてしまいます。

 いくら 他の面で援助し、 治療に協力しても、

 本人に対して 否定的な思いが強いと、 なかなか改善はしません。

 逆に、 本人を受け入れられるようになると、

 状況は良い方向へ 変わりやすくなります。

 傷ついた本人の心を、 本人の気持ちに立って 受け止めることです。

 それによって 信頼と安心が生まれ、

 本人は自分の課題に 目を向けていくようになります。

 安心感が与えられない限り、 スターとラインに立つこともできません。

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 僕はもちろん、 心子を 拒否していたということはありません。

 心子の ネガティブな言動は嫌でしたが、

 彼女のために 不快な思いをさせられたという 気持ちはありませんでした。

 普段の明るいときの 心子のお陰で、 楽しい思いを させてもらったと思います。

 そして 彼女が苦しいときの、 心の痛みを 受け止めるようにしていました。

 心子の具合がいいときには、 二人の関係は この上なく好ましいものでした。

 その点では 心子に信頼や安心を 与えられていたでしょうか。

 彼女は 改善のスタートラインに 立つことができていたのでしょうか? 
 
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