「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

増える無期囚  どう処遇 -- 明日の課題 (1)

2011年01月12日 21時47分04秒 | 罪,裁き,償い
 
 昨年11月の読売新聞  「罪と罰」 第4部に、

 犯罪者の処遇関する記事が 連載されていました。

 犯罪者を更生させるための制度が、 随所で機能不全を起こしているということです。

 記事の引用・ 要約を 書かせていただきます。

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 全国の刑務所で 無期囚が急増しています。

 91年には870人でしたが、 09年末には 倍の1772人に達しました。

 被害者感情を重視する 世論の影響で、 90年代後半から量刑が重くなり、

 仮釈放も認められにくくなりました。

 06年には136人の無期囚が 新たに加わりましたが、 仮釈放は3人だけでした。

 以前は、 服役して10数年で仮釈放される 無期囚が少なくありませんでしたが、

 この数年は 出所できた少数の者でさえ、 平均刑期は30年前後です。

 閉鎖空間に長くいることで、 幻覚などの 「拘禁反応」 を発症したり、

 高齢で 身体の疾患にかかるケースも 多くあります。

 一般の刑務所で 治療が難しくなると、 全国4ヶ所の 医療刑務所に移されます。

 しかし隔離された環境では 治療に限界があり、

 症状が改善されなければ 一般刑務所に戻れず、 仮釈放の可能性も低いままです。
 

 用もないのに 呼び出し用のランプを 一日中点滅させる受刑者。

 「死ねという声が聞こえる」 と言う受刑者。

 トラブルが絶えない独房を、 刑務官は一人で 巡回しなければなりません。

 けれども 職員の数が足りず、

 受刑者一人一人に 時間をかけて 改善させることができないのが現状です。

〔 読売新聞より 〕
 
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