(前の記事からの続き)
NHKが 全国の大学病院を対象に 行なったアンケート調査。
ほんとどの病院が、 患者との関係に 問題があると捉えていました。
「自傷行為が改善せず、 治療意欲に乏しい」
「社会的規範に則った行動ができず、 スタッフや他の患者に 迷惑をかける」
「できればかかわりたくない」
〔国立精神・ 神経医療研究センター (東京・ 小平)〕
こうした現状を 何とか改善しようと、
医療スタッフを対象にした 研修が始まっています。
本人の考えを否定せず、 じっくり話を聞くなど、
接し方を知ってもらうのが目的です。
しかし日本には、 この病気に詳しい 医師がまだ少なく、
模索は始まったばかりです。
参加者 「本当に対処法が 分からないところがありまして」
参加者 「試行錯誤というか、 難しいところがあると思います」
〔スタジオ〕
取材に当たった 山室桃記者。
都立松沢病院・ 林医師。
林 「(病院が消極的なことに関しては) 非常に残念なことです。
しかしながら、 ゆとりのある診療ができないという 状況もあるんです。」
山室 「厚生労働省は、
境界性パーソナリティ障害が 自殺と深く関わっていることは 認識していますが、
今のところ 具体的な対策の動きは ないのが実情です。
一方 欧米などでは、 自殺を予防するという観点から、
行政として 取り組んでいる国もあります。
中でも注目されているが オーストラリアで、
境界性パーソナリティ障害の治療を 専門に行なう施設があります。」
〔 NHK 「クローズアップ現代」 より 〕
(次の記事に続く)