自宅にいて助かった人たちが、 自宅で生活しながら 新たに避難者になっています。
家にあった食料が 底をついて、 けれども 買い物に行けない人たちです。
近くの商店街は跡形がなくなり、
自動車はあるけれど ガソリンがないため、 遠くへ買い出しに行けないのです。
既存の避難所に 新しく入るのは難しく、 救援物資に頼らざるを得なくなり、
避難者の数が 再び増え始めるという 現象が起きています。
公民館などで配られる 物資をもらいにいくため、
長蛇の列に並んでも 充分な食料を得られず、
翌日ももらえるか 分からないといいます。
ある町では、 1日千人分の 水や食料を用意していますが、
受け取りに来る人は 日に日に増えているそうです。
担当者は、 「在庫を考えると、 本当に困っている人だけに 配りたいが、
そんなことを証明することもできない」 と言っています。
被害を免れた民家に、
自宅を失った 近所の住民たちが 身を寄せているケースもあります。
そのような 拠点となる民家を 避難所に指定して、
配給品を配達することも 行なわれています。
しかし 膨大な被災者のことを考えると、
直接被災していない人への支援は、 長くは続けられないかもしれません。
精油所や道路網の被災による ガソリン不足もあるでしょうが、
被災地以外での ガソリンの買いだめの影響も あるのではないでしょうか?
それが新たな避難者を 生んでいるとしたら、 これは人災です。
〔 参考資料 : 朝日新聞 〕