(http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/61652894.html からの続き)
今回 「クローズアップ現代」 の BPDの番組は、
「おはよう日本」 より 放送時間が長かった分、
やはり境界性パーソナリティ障害の いくつかの面を
カバーできていたのではないかと思います。
登場した母子を見て 共感した人たちもおり、
BPDの実態を ある程度伝えることができたのではないでしょうか。
ただ 前回同様、 自殺との関連で 境界性パーソナリティ障害を捉えていました。
前は、 短い放送時間で 視聴者の関心を得るための 切り口なのだろうか
とも思いましたが、 そればかりではないようです。
確かに BPDの自殺は 生命に関わる重要な問題で、
死んでしまっては全て終わりですが、 BPDの困難さは それだけではありません。
自殺で亡くなってしまうのは BPDの1割くらいの 人なのに対し、
感情の変化の激しさや 対人関係のトラブルは、
ほとんど全ての BPDの人の問題です。
BPDは今や 誰の近くにいても おかしくない状況で、
接することの難しさや 人間関係の混乱に、
苦慮している人も 少なくないと思います。
それは とてもタイムリーな話題で、 そういう 身近な視点から入っていくと、
誰しもが自分のこととして 関心を持てはしないでしょうか?
自殺防止の観点から 入っていくという捉え方は、
BPDを丸ごとつかんで 伝えることになるだろうかと考えると、
違和感を免れないのですが いかがでしょう。
もっとも 自殺対策の立場から見るなら、
日本では経済問題など 中高年に重点が 置かれていることに対して、
元々僕自身も 強く異存を持っていました。
境界性パーソナリティ障害など 心の問題に、
もっと目を向けなければならないと 思い続けていたのです。
その点にスポットが 当てられたことにおいては、 会心のいくところではあります。
(次の記事に続く)