(前の記事からの続き)
オーストラリアの BPDに対する取り組みなどの 情報は貴重でした。
2年ほどの治療で 症状が落ち着いてくるというのは、
ボーダーは治らないと 思っている人が 少なくない現状に対して、
希望的な影響を 与えられるのではないでしょうか。
日本の行政も こういう取り組みを、 参考にして取り入れていくべきでしょう。
番組では、 日本の治療が遅れており、
BPD患者を敬遠したがる 医療者の実情も伝えていました。
ネガティブなイメージを 与えてしまう懸念だけでなく、
問題意識を持ってもらうために 必要なことでもあると思います。
ポジティブなイメージを 持ってもらうためとすれば、
ボーダーの人は 非常に純粋であり、 魅力的な面が 少なくないということも、
描かれればよかったと思います。
また、 周りの人も困惑するが、
誰よりも苦しんでいるのは 本人だということも、 強調してもらえればと。
( 「境界に生きた心子」 では、 それを表現するのに 最も腐心しました。)
ともあれ、 こうして少しずつ TVなどを通して
BPDの情報が伝えられていくのは、 喜ばしくありがたいことです。
一歩ずつでも、 着実にBPDは 表に出始めているでしょう。
BPDは 多様な深い問題を 併せ持っていますが、
1度や2度の放送で それらを描けるわけもなく、
正しい理解を 伝えられるはずもありません。
何事も浸透するには 時間がかかります。
今現在 苦しんでいる人たちにとっては 待ちあぐむことかもしれませんが、
ある程度 長期的な展望で 見ていくのがいいのではないでしょうか。
また今後の伸展を 望みたいと思います。