「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

セラピストを探す準備 (1)

2014年04月08日 20時53分08秒 | 「BPDファミリーガイド」より

 BPDについて あらゆることを学び、 情報に通じた消費者になりましょう。

 原因と治療については、 矛盾する情報を目にするでしょう。

 調べれば調べるほど、 皆さんの基礎は固まります。

○ 病歴のファイルを作る

 この障害との苦闘を記録しましょう。

・ 辛い破局のあとで自傷をしたなど、 年令と兆候・ 症状

・ 過去の治療歴 (診断名, 治療が有効だったかなど)

  服用している薬 (用量, 服用時間, 服用目的)

・ 過去にやめた薬 (用量, 効果がなかったか, 副作用)

  異なる用量にすると、 効果があったり 副作用が減ったりする

・ 離婚, 引っ越し, 大事な人の喪失など、 家庭内のストレス要因

 これらの情報は、 尋ねたい質問を思い出させてくれます。

 そして臨床家が、 最短で最多の情報を 得るのに役立ちます。

 また、 ひとつにまとめたものを見ることは、 皆さん自身の 承認と癒しになります。

○ 親は批難されると覚悟する

 親が障害の原因だと 考える臨床家に、 きっと出会うでしょう。

 その心の準備をしておいてください。

 まるで、 娘が溺れて助けを求めたら、 親が意図的に娘を溺れさせたと、

 救助員に殴られるような感じです。

 殴られている間、 娘は溺れて叫んでいるのです。

 もし責められたら、 自分の周りに ゴムの盾があるつもりで、

 言葉を跳ね返すようにしましょう。

 その言葉を 個人的に捉えないでください。

(次の記事に続く)

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕

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