「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

候補者を評価しましょう (2)

2014年04月12日 20時51分43秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
(前の記事からの続き)

《ソフト面における要素》

 以下の質問の答を得るには、 オフィスへ行く必要があります。

・ 治療スタイルは? 

  支持的療法は、 ストレスを軽減して 今の問題を話し合うことです。

  他に、 クライアントに洞察を与え、 変化を起こすような、

  より深い作業をする 臨床家もいます。

・ 自信があるか? 

 「分かりません」 と言えたり、 防御的にならず答えるのは、

 自信があるしるしです。

・ 話を聞いてくれ、 安心させてくれ、 受容的でありながら、

  クライアントが成長する 課題を与えてくれるか? 

・ 男女の性差を どう考えているか? 

  性差についての考えが、 BPDの診断に影響を与えます。

《BPDに関した要素》

 自由形式の質問をしましょう。

・ BPDと、 BPDの治療について どう考えているか? 

  セラピストが 何を重要と考えているか。

  そぶりや声の調子からも 分かります。

  BPDの定義, 原因, 治療について聞きましょう。

・ 治療には、 薬物とセラピーの両方が 必要と思うか? 

  一般的に答は  「イエス」 のはずです。

・ BPDを治療した経験があるか? 

  答が 「はい」 なら、 どのくらいの経験があるか? 

・ 最新のBPDの研究に 着いていっているか? 

・ 家族がどのような影響を 受けていると思うか? 

  家族療法も行なっているか? 

・ (クライアントに併存障害がある場合)  併存障害を治療した経験があるか

・ BPDからの回復は可能と思うか? 

  どの程度の回復が可能と思うか? 

  セラピストが否定的でも、 それを事実と受け止めず、 希望を失わないでください。

  彼は最新の情報を 知らないかもしれません。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕
 
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