「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ボーダーライン行動は あなたに無関係です

2015年06月11日 20時22分26秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 BPの能力や願望は、 あなたがコントロールできるものではありません。
 
 あなたは、 BPに対してどう感じるかを伝え、 解決策を提案することができます。
 
 しかし、 それでBPがどうするかは BPが決めるのです。
 
 コントロールできるのは、 BPに対する あなたの感情反応です。
 
 「他人の危機は必ずしも 自分の危機を意味しない」 のです。
 
 BPが危機的状況を迎えても、 反応する必要はありません。
 
 ただ 境界を繰り返して伝え、 自信をもって行動することです。
 
○ 愛情をもって離れること
 
 「愛情をもって離れる」 を モットーとすべきです。
 
 BPDから 自分を守ることが必要です。
 
 BPには 以下のメッセージを伝えます。
 
 「あなたのことを大事に思っていますが、
 
 あなたは自分の人生を 自分で決めなければなりません。
 
 私は愛することはできても、 あなたの人生を生きることはできません。
 
 正しい方向を教えることはできても、
 
 その道へあなたを 押し出すことはできないのです。」
 
 BPは 自分が引き起こした危機に 責任があるのです。
 
 あなたが責任を引き受けると、
 
 BPD行動を強化したり、 多くの悲しみをもたらすことになります。
 
 BPに処理させれば、 対処の仕方を学んだり、
 
 初めから問題の状況を 避ける可能性が高まります。
 
○ ボーダーの人の問題から 手を引くこと
 
 愛情をもって離れるための第一歩は、 自分に無関係な問題から 手を引くことです。
 
 もちろんBPは、 直接的にも間接的にも あなたに責任を負わせようとするでしょう。
 
 自分がコントロールできないことを放棄し、 BPに悪役にされることをやめれば、
 
 BPに 独力で処理できることを保証しながら、 愛と気遣いを表現できるでしょう。
 
 BPDの責任を取ることをやめれば、
 
 BPは感情的に成長し、 自分の責任を取れるようになるでしょう。
 
 あなたから始めるのです。
 
 BPの障害や回復に関して、 自分に責任はないということを、
 
 心底確信せねばなりません。
 
 あなたが冷静になるほど、 BPに責任を引き受けさせるほど、
 
 BPが問題に対処するのを 強化できるでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 
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