BPの能力や願望は、 あなたがコントロールできるものではありません。
あなたは、 BPに対してどう感じるかを伝え、 解決策を提案することができます。
しかし、 それでBPがどうするかは BPが決めるのです。
コントロールできるのは、 BPに対する あなたの感情反応です。
「他人の危機は必ずしも 自分の危機を意味しない」 のです。
BPが危機的状況を迎えても、 反応する必要はありません。
ただ 境界を繰り返して伝え、 自信をもって行動することです。
○ 愛情をもって離れること
「愛情をもって離れる」 を モットーとすべきです。
BPDから 自分を守ることが必要です。
BPには 以下のメッセージを伝えます。
「あなたのことを大事に思っていますが、
あなたは自分の人生を 自分で決めなければなりません。
私は愛することはできても、 あなたの人生を生きることはできません。
正しい方向を教えることはできても、
その道へあなたを 押し出すことはできないのです。」
BPは 自分が引き起こした危機に 責任があるのです。
あなたが責任を引き受けると、
BPD行動を強化したり、 多くの悲しみをもたらすことになります。
BPに処理させれば、 対処の仕方を学んだり、
初めから問題の状況を 避ける可能性が高まります。
○ ボーダーの人の問題から 手を引くこと
愛情をもって離れるための第一歩は、 自分に無関係な問題から 手を引くことです。
もちろんBPは、 直接的にも間接的にも あなたに責任を負わせようとするでしょう。
自分がコントロールできないことを放棄し、 BPに悪役にされることをやめれば、
BPに 独力で処理できることを保証しながら、 愛と気遣いを表現できるでしょう。
BPDの責任を取ることをやめれば、
BPは感情的に成長し、 自分の責任を取れるようになるでしょう。
あなたから始めるのです。
BPの障害や回復に関して、 自分に責任はないということを、
心底確信せねばなりません。
あなたが冷静になるほど、 BPに責任を引き受けさせるほど、
BPが問題に対処するのを 強化できるでしょう。
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
(星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕