ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

今日の時事ネタ

2008-11-16 17:52:04 | 時事
田原総一朗の政財界「ここだけの話」
「田母神論文」問題の本質は
“決起”の危険性

(中略)
 田母神論文は、言論的クーデターであったが、この言論クーデターが、遠くない将来本物のクーデターになるのではないか、という危機感がある。
 「今は、昭和一ケタの時代に似ている」と多くの人が言う。僕もそう思う。
 昭和一ケタの時代というのは、不況が続き、東北地方で娘が身売りされたりするなど、食えない人間が非常に多かった。
 財界では汚職がしばしば起こり、政治家は財界とつるんで汚職の片棒を担いでいた。
 これはだらしないと、軍人たちがクーデターを起こす。
 これが5.15事件(昭和7年)であり、2.26事件(昭和11年)である。
 当時、「政治家や財界人はだめだ。こんな人間に任せていては日本はうまくいかない」ということで、官僚たちの中から革新官僚が生まれた。その代表が岸信介である。
 この時代に今は似ていると思う。
(中略)
 こういう状態の中で、田母神前航空幕僚長ら航空自衛隊94人の「決起」は、まさに時代を象徴している。
 5.15事件の前にも3月事件などいろいろ起きている。今回の決起は、昭和初期と同様の幕開きであり、非常に危険だ。
 では、クーデターのターゲットはどこに向かうか。
 5.15事件も2.26事件も、ターゲットは政治家に向かった。多くの議員が殺された。
 今も政治家に向かう可能性もあるが、僕はメディアに向かうのではないかと思っている。
 メディアが勝手なことを書きすぎる、という不満が人々にある。
 例えば、「首相がホテルのバーで酒を飲んでいる」などということを書き立てる。そんなことは知ったことではない。こういうことがたくさんある。
 そういう、いら立ちをみんなが持ってしまう。
 このような様々なことがあるわけだが、これらが昭和初期の状況に似ていて、危ないと僕は思っている。
 94人もの現役自衛隊員が論文を書いているということは、組織的な行動だ。
 11日の参考人招致では、田母神さんが「自分は指導はしていない。もし俺が命令すれば1000人が書く」と言ったら、野党はそれで黙ってしまった。情けない限りだ。
 田母神さんのはったりに野党が押さえ込まれてしまった。これは危険だと思う。
 法律に違反しているということばかり聞いているが、一番の問題はそこではない。今回の騒動は確信犯による決起なのだ。この危険性に野党は気づいていない。
 実は、ここが一番危ないところなのである。


 伊東氏のコラムで主張している文民統制(シビリアンコントロール)が利かない状態というのが一番怖いのだが、その具体的な事例の可能性がまさしく軍隊の決起だ。そういう意味で、政治家たちが田母神氏らを押さえ込めないことを憂慮する。

 武力を持たない文民が武官を押さえつけられるか否か。やはり、マスメディアと国民がこの事態にきちんと反応して問題視しないといけないと思う。政治家たちと違って、武官は選挙で選ばれているわけではないのだから、世論に対して敏感というわけではない。けど、その言動を支持していないと明確に言わなければならない。でないと、いつか、自国の軍隊の銃口が自分に向けられないとも限らない。