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京都でこの1年半、歴史ある寺院や庭園を多く見てきています。
その比較から、迎賓館を見学した全体の感想はどうしても辛くなります。
職人技は確かにすばらしいし、このような国家プロジェクトで資金を潤沢に使わないと、最高級の品質を維持する人材育成はできないでしょう。
圧巻は、截金(きりがね)だったでしょうか。
金箔とプラチナ箔を数枚焼き合わせたものを細く切って、実に精密に貼り付けて模様を表現しています。正目の板戸に微妙なカーブの網目の組み合わせを描いていした。(フラッシュ禁止でした。このカメラでは感度低いためピンボケご容赦)
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次の感動は、漆塗りの座卓でした。長さ12メートルの一枚板。たたみも最高の品質だとか。ただし触ることも座ることもできないので、外見からはその良さは分からない。建具、土壁、表具なども、最高級でしょうが、同様に見るだけです。
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作庭は桜守で有名な佐野藤右衛門。ですがこの時期は桜も紅葉もなく、あまり創意は感じられません。参観コースが限定されていたためかもしれません。
池にピンクの小さな睡蓮が咲いていただけ。
国賓級の宿泊が出来る施設が別棟にあり、ブッシュ大統領が最初の泊まり客だったとのことです。たしか、中国と韓国訪問の途中にここに1泊だけ立ち寄ったのでしたか。
伝統工芸を伝承するために、資金を使うことはよいとしても、このようなほとんど泊り客のいない「ホテル」が、東京と京都の両方に必要なんでしょうか。
国賓の施設見学、国際間政府会議には時々使われているとの掲示説明がありました。ここにこの設備があるので無理して呼んでいるようにも思われます。
和室では、舞芸妓を呼んで踊りの披露などもすると説明がありました。
ですが、例えば、祗園の一力で宴会するほうが、もっといいのでは。
賓客はここに泊まって、本当に快適なんでしょうか。その時は本職のホテルスタッフがサービスするにしても。
過去の新聞記事によると、常勤職員が10名働いているそうです。