もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

酸素の誕生は133億年前?

2018年05月21日 | 科学

 国立天文台等による国内合同チームが、133億年前の宇宙に酸素が存在したことを発見したと発表した。

 現在の宇宙の始まりとされるビッグバンは150億年前、人類にとって不可欠の酸素は、太陽の8倍程度の質量を持つ星の超新星爆発で生成され宇宙空間にばらまかれたとされているそうである。地球の誕生は46億年前とされているが、地球の酸素は今回発見された133億年前の酸素なのか、それとも別の時代の他の手段によってできた物だろうか、さらに、なぜ地球だけが多くの酸素を得ることができたのかと、疑問は尽きない。また、ビッグバン以前の宇宙はどのようになっていたのだろうか?。宇宙の終わり「ビッグクランチ(と呼ぶらしい)」はどのようになるのだろうか?。それらに対しては多くの仮説・学説が唱えられているが、凡人以下である自分の頭脳では理解・想像だにできない命題であるものの生活苦を忘れさせてくれる話題である。子供の頃は、遊び惚けて満天の星にせかされるように帰宅(オヤジに叱られ)したものであるが、日・月蝕と何とか座流星群の天体ショー以外、夜空を見上げることすらなくなった現在に至るも、宇宙に対する知識は幼児期のままで、恥ずかしながら星空にはロマンを抱き・演歌を思うくらいしか能がない。天文・物理学者は考察と観察によって多くの謎を解明されているが、残念ながら凡人の腹を膨らませてくれる物でないために、深く知ろうとしない自分がいる。

 今後は、おそらく拾い読みで終わることになるのだろうが、宇宙に対する記事や出版物に目を通して、孫に「夜空の蘊蓄の一つ」程度は話せるようになりたいと思うでところである。

 

 


日大アメフト部内田監督に喝

2018年05月20日 | カープ・スポーツ

 日大アメリカンフットボール部監督の内田正人氏が、監督を辞任することを表明した。

 アメフトは、100kgを超す巨漢の肉弾戦が魅力でア式蹴球との略称が残っていた頃から、興味を持っていた。当時のアメフトは、負傷などは日常茶飯事で、時には死者も出る程であった。しかしながら選手を防護するプロテクターの進歩で重篤な負傷は少なくなり、とりわけ厳格なルールの普及と適用により楽しめるスポーツとなった。そんな中で起きた日大選手の不祥事である。レイトチャージ(レイトアタック)した日大選手は1年生からレギュラーポジションを与えられるほどの選手であり、ボールを離して無防備になったQBを背後から攻撃することは申し開きできないほどのルール違反であり、一発退場はおろか以後の選手生命すら失いかねないほどのものであることを十分に理解していたはずである。日大は監督の指示と選手の理解に乖離があったとしているが、関学が反発するまでもなく内田氏の指示によるものと確信する。内田氏は事案生起後2週間を経過した昨日「(指示の有無を語ることなく)弁解しない。すべては監督の責任。」と述べたが、部下の不祥事を一身にかぶる潔い指揮官との誤解を期待するさもしい心根が見え見えである。内田氏は監督を務めるのみならず、理事として大学の運営にも関与していると報道されているが、氏に教育者としての人格・識見は求めないものの、少なくともスポーツマンであって欲しかったと思うのは自分だけではないだろう。

 篠竹イズムをもって日大アメフト部を常勝軍団に育て上げた偉大な監督の後継者としての焦りからか、指導の原点はおろかスポーツマンシップさえ忘れた内田正人氏、少なくともアメフト界から永久追放すべきであると考える。

 本日は、よんどころ無い事情で日記を書く余裕がなかったことを付記します。


中国の対米貿易黒字縮小交渉に思う

2018年05月19日 | 中国

 中国が、年間40兆円に及ぶ対米貿易黒字を22兆円圧縮する案を米国に提示したと報じられている。

 貿易黒字の圧縮は農産物や天然ガスの輸入拡大によるものと報じられているが、農産物の単価や米国のエネルギー政策を考えれば現実的ではないと観測されている。過去の日米貿易摩擦では鉄鋼製品や自動車の輸出削減、農産物の関税引き下げと・規制緩和とともに、日本が提案したアラスカ産原油の輸入拡大提案は拒否されたために、海自イージスシステムと空自戦闘機の購入で解決した経緯もあることから、中国の輸入拡大、特にエネルギー資源の大規模拡大は不可能と予想される。中国の輸入拡大策として残るのは日本が次善の策とした高価な重・軽工業産品の輸入であるが、軍需品はもとより軍事転用可能な民生品(デュアルユース)やハイテク機器の輸入については、安全保障上の制約があるのみならずアメリカ(全世界?)が危惧する知的財産の漏洩に繋がるものであり、この面での輸入拡大も不可能であると思われる。しからば、中国が実現不可能が確実視される輸入拡大案を臆面もなく提示でき、アメリカも一定の理解を示しかと云えば、米朝首脳会談の実現のための強力な切り札を中国が握っていることを米国に示した結果ではなかろうかと推測できるものである。いま北朝鮮は、南北閣僚級協議の中止や核実験施設の廃棄における韓国報道機関の拒否等で韓国を揺さぶっている。時を同じくして、同根の中国がアメリカに働きかけることは充分に考えられることであると思うのだが。

 日本の報道機関は、アメリカにおける昨今の動向のすべてを中間選挙と結び付けているが、共和党・民主党のどちらが議会の主導権を握ったとしても、議会はアメリカの利益と国威のためには大統領を支持するものであり、中間選挙を過大に評価しがちであると思う。中間選挙は再任を狙う大統領にとっては重要であるが、外交の全てに決定的な影響を与えるものではないと思う。米国民主党=立憲民主党と考えがちであるが、ベトナムに介入したのは民主党政権下であることでも明らかなように、民主党と雖も武力行使に躊躇しないことを知るべきであると思う。


元号について思う

2018年05月18日 | 歴史

 今上陛下の退位・禅譲による新元号が来年の4月1日に公表されることが報じられた。

 現在、元号を使用している国はどれほどあるのか調べてみたが、日本だけであるという噂は本当のところと思った。一方「紀元」については西暦(キリスト紀元)、イスラム紀元等が知られているが、他にもお釈迦様の生誕を基にしたもの、建国の日を基にしたものがあり、日本にも神武天皇即位の年を元年とする「皇紀」が存在する。かって帝国海軍の航空機は制式採用された皇紀年を冠して名称が付され、零式艦上戦闘機(皇紀2600年制式採用”通称ゼロ戦”)、九七式艦上攻撃機(同2597年”九七艦攻”)、一式陸上攻撃機(同2601年”一式陸攻”)などが有名である。ちなみに今年(西暦2018年)は皇紀2678年である(年寄りである自分も調べるまで不確かだったが)。また新元号が決定されるまでには「元号不要論」が飛び交うことが予想される。現に、後期高齢世代の自分もPCのファイル管理に使用される西暦年に従う場合が多く、役所の届を書く場合に改めて新聞の発行年表記を再確認する体たらくであるが、”昭和の歌姫”と言えば美空ひばり、”平成の怪物”と言えば松坂大輔というように、四半世紀程度を一区切りとする元号の方が時代を映す鏡として相応しいと思うものである。元号不要論の一つに、在留外国人が不便とする論が幅を利かすが、郷に入らば郷に従えの格言(英語圏にも同様の格言がある)に従って超然として「元号を守る国」を標榜する方が、東洋の神秘の一環として観光政策にも寄与できると思うものである。元号を廃止してしまえば、応仁の乱や安政の大獄の”応仁”や”安政”によって想起される時代背景が希薄となり、そこから学べるものは歴史ではなく事件簿になってしまうと思う。

 ”元号法”によって元号の伝統が守られていることに安堵しつつも、100年後も元号は存続しているのだろうか。元号を捨て去る日が、日本文化と日本文明を捨てる日であるとも思うのだが。

 


北朝鮮の交渉術と踏み絵

2018年05月17日 | 北朝鮮

 米朝首脳会談に対して、北朝鮮が手持ちの1番目のカードを切ってきた。

 北のカードは、「米国の一方的な核放棄の強要では米朝首脳会談を中止せざるを得ない」との主張の延長線上として、「米韓合同軍事演習が継続される限り南北閣僚級会談を中止する」としたもので、「米韓合同軍事演習と南北閣僚級会談」を天秤に乗せて韓国を揺さぶろうとする意図が明白である。南北首脳会談を朝鮮半島非核化の歴史的なターニングポイントと自賛して以後の米朝首脳会談でも仲介者として存在感を示したかった韓国にとっては、あからさまな韓国外しに直面したものであるが、2度にわたる訪中で習近平氏から「半島の段階的な非核化戦術の認可」と「米韓に楔を打ち込む論功行賞としての経済・人道支援の確約」を取り付けた北朝鮮としては、中国の意に添った米韓離間策の既定の一歩を踏み出したに過ぎないものと思う。韓国にとってこのことは「同盟国として米中のどちらを選択するのか?」という究極の「踏み絵の1枚」で、以後に予想される「在韓米軍の縮小・撤退」「米韓同盟の破棄」要求の踏み絵の数々を考えれば、今回の要求は国の存続を問われる決断の序章と捉えるべきであると思う。北朝鮮は継続使用不能の地下核実験施設を爆破して見せたが、その対価はまだ明示していない。要は米韓のいずれかが何らかの対価を提示することで、段階的な核放棄という中朝の既定路線に導けば成功と考えているのではないだろうか。国務長官の訪朝に抑留米人3名を釈放した様に、お互いのカードを交互に提示していこうとする目論見は早晩行き詰まることは明白であり、そうなれば、なし崩し的に北朝鮮は核保有国としての地歩を維持し、中国は冊封体制の盟主として北朝鮮を思いのままに使嗾できることとなるのだろう。

 今のところ米国は”それならそれで構わない”と静観の構えであるが、韓国にとって今回突き付けられた踏み絵は、小池百合子氏の”排除踏み絵”など児戯にも思えるもので、以後の国難を考えれば半島の統一など夢物語で、肝心の北朝鮮が統一を欲していない現実を直視すべき機会でもあると思うのだが。