一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『決算書の暗号を解け!』

2008-07-07 | 乱読日記
勝間和代氏の本。『効率が10倍アップする新・知的生産術』を読んだときについでに買っていたのですが、ちょっと僕には「濃すぎる」感じがして放置してました。

細野祐二氏の『公認会計士vs特捜検察』を読んだ後『法廷会計学vs粉飾決算』を読む前に勉強のために呼んでみることにしました(こうやって肝心な本が後回しになっていきます(笑))。


一言で言うととてもわかりやすい良書です。

さすが本職の部分ということもあるのでしょうが、この手の会計学の本には珍しく、難しいことをわかりやすく説明してくれています。
「知識を教える」のでなく「考え方の筋道を説明する」というスタイルのために、読みながらすっと頭に入ってきます。

ブームに乗って書かれたM&Aや企業価値評価の解説本などの多くは、この本の爪の垢でも煎じたほうがいいかもしれません。
書店でパラパラとめくっても、"EBITDA"などの概念をもっともらしく教えるがためだけに書かれて実際は役に立たなそうな本がけっこうあります。


本書はわかりやすい分内容は財務分析の入り口程度なのかもしれませんが、ちょっと読み始めた『法廷会計学vs粉飾決算』も、日興コーディアルについていえば最初はこのレベルの分析での「違和感」がきっかけになっています。

また、副題に「ダメ株を見破る投資のルール」とあるように、個人の株式投資のためには十分(十二分)な内容だと思います。
(それとも普通の個人投資家は決算短信を読み込むようなことを日常的にやっているのでしょうか・・・(汗))


ところで、この本の帯には著者の写真があるのですが、他の本も含めて露出戦略を徹底しているのも勝間氏らしいです(僕のような素直でない人間対してはそういうのは逆効果なんですが)。


コメント
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