一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『プルーストとイカ』

2009-11-21 | 乱読日記
人間は文字を読むためにどのように脳を使っているかということについての本。



「文字を読む」という行為は、人類(ホモサピエンス)の歴史の中では紀元前3000年代というきわめて最近に始まったものなので、そもそも人間の脳は文字を読むための専門の機能をもっていない。そのため、脳のいろいろな部分を組み合わせて視覚処理、音韻処理、綴り処理、意味処理を行なっているのだそうです。

また、言語体系によって使う脳の場所が異なり、日本語は表意文字の漢字と音韻が1対1対応になっているカナが混合しているため、日本語脳は英語脳だけでなく中国語脳とも違うのだそうです。


このような本能に組み込まれていない「読み書き」を身につけるため、文字の出現からアルファベットの完成までの2000年かかったのに、現代の子どもは読み書きを2000日で学習することを求められる、その短期間に文字を学ぶことは実はかなり高度で困難なことも読字障害の研究者である著者は指摘します。


昨日は
FIFA、再試合を否定=アンリのハンド問題-W杯サッカー予選
(2009年11月20日 22時24分 時事通信)
というホットな話題がありました。

下にあるような文章でも、"Henry"はフランス人なのでHを発音せず、ただ全体は英文なので"Hand"のHは発音するというのを瞬時に認識するというのは、けっこう複雑なことをやっているわけです。


Thierry Henry's Hand Of God Part II


"PartⅠ"のマラドーナの「神の手」は懐かしいですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする