一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『裏切りのサーカス』

2013-01-12 | キネマ
濃密な映画

ジョン・ル・カレの小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の映画化。

「サーカス」というのは英国情報部を指す隠語で、ゲイリー・オールドマン演じる主人公が幹部の中にいるソ連(舞台は1970年頃です)への内通者を探し出すというストーリー。「ティンカー、テイラー、ソルジャー」というのは、幹部それぞれにつけた略称です。

ヨーロッパの映画(英独仏共同制作)だけあって派手さはなく、緻密な作りになっています。
盗聴などのハイテクギミックも派手なアクションもなく、淡々と資料に当たり証人に話を聞き謎に迫っていく主人公をゲイリー・オールドマンが好演。もともと表情の動かしかたは上手い役者ですね。
登場人物も中年から老境に差し掛かった人が多く、それぞれの人生が微妙にからみあっているところも奥行きを増しています。
飲みながら見ていたら途中で筋を見失ってしまいそうになり、少し巻き戻したことを告白しますw

原作の小説は同じ主人公の三部作の1作目だったようですので、次回作も期待したいところです。
ジョン・ル・カレはちょうど僕が海外ミステリを沢山読んでいた頃、コーナーの一角を占めていたスパイ小説の大家ですが、不思議と今まで読んだことがありませんでした。
これを機会に読んでみようと思います。


PS
車好きにはシトロエンDSがメインの車として登場するのも見逃せません。


コメント
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