一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『ロボット』

2013-01-14 | キネマ
インドのスーパースターラジニカーントが科学者とロボットの二役をするSFXアクション映画。
とても面白かった。

パッケージに「ワケわからんが面白い」とありますが、筋立ての基本はオーソドックスな映画です。

天才科学者が作り上げた外見が瓜二つのロボット。感情を持つようにプログラムした結果、科学者の恋人に恋をしてしまう。しかしロボットは恋に破れ失意のうちに失敗を犯し廃棄処分とされてしまうが、悪役科学者の手で冷酷なターミネーターとして蘇る・・・

というような話ですが、ロボット三原則を破るとどうなるか、というあたりからきちんと押さえたストーリーになっています。


前半はオーソドックスな展開で、インド人の口論の理屈っぽさとか女性の社会進出が進んでいる反面因習も残っているなどのお国柄が垣間見えます。

間にインド映画お約束のダンスシーンが入りますが、「スラムドッグ$ミリオネア」の音楽も手がけたA・R・ラフマーンの曲は今風で楽しめます。
なにより恋人役の女性がものすごい美人(1994年のミス・ワールドだそうです)なだけで大概のことは許せます。

ラジニカーントは、何でこのオッサンがスーパースターなんだ、というのはいまひとつ不思議なのですが、日本で言っても自分的には石原裕次郎もかっこいいとは思えないし(「太陽にほえろ」の頃は単なる人相の悪い太ったオッサンだったし当時の映像も二枚目じゃないと思う)「嵐を呼ぶ男」でのドラムソロをボクシングに見立てた一人芝居も今から見るとインド映画のダンス以上にイタいように思うので、まあ流行の違いとして受け入れられる範囲だと思います。


見所は後半のロボットが大暴れするところ。
ここはSFX使いたい放題でコテコテの演出が楽しめます。
SFX自体はレベルが高いのですが、それをハリウッド映画のようにリアリティのあるギリギリのところにとどめるのでなく、あえてリアリティをちょっとはずした荒唐無稽な使い方をしているところが魅力だといえます。

139分の長編ですが、一気に楽しめます。
インドでのオリジナル版はさらに40分ほど長いらしいですがw


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする