一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

数字で見る被災状況・復旧状況(その2)

2011-08-23 | 東日本大震災
先日の数字で見る被災状況・復旧状況の表ではそれぞれの町の規模に対する被災の影響がわからなかったので、人口と予算規模を加えた表を作りました。


別窓はこちら


人口比でいうと現在でも10人に1人が避難している南三陸町が突出しています。
また、仮設住宅の世帯数比(世帯あたり人数の県平均値からの概算)では、大槌町、南三陸町、女川町で1/3以上の家屋が利用不能な状態にあることがわかります。

瓦礫については実際の処理費用がわからないので、瓦礫推定総量を一般会計の歳入額で割った数字、つまり「瓦礫1万トンあたり一般会計がどれくらいの規模があるか」で計ってみました。
この数字が大きければ財政規模に対するインパクトは少ない(=余裕がある)ということになります。

大きくニ桁と一桁に分かれていますが、ニ桁のところはそもそも瓦礫の総量が少ないところ。
一桁のグループでは直感的に言うと2台、特に2.0を下回るところは財政規模的につらそうな感じでした。
具体的には山田町、陸前高田市、気仙沼市、南三陸町、女川市、石巻市、松島町、亘理町、山元町です。
1.0を割り込んでいる石巻市や東松島市の瓦礫撤去が進んでいないのも致し方ない部分かもしれません。
その中で山田町や陸前高田市は瓦礫撤去をがんばっているといえます。

そのほか1を割り込んでいるのは亘理町と山元町。
宮城県南部は平地のため津波が内陸部まで遡上したため被災した建物の割合も比較的多いです。
他の自治体に比べると総量は少ないものの財政規模が小さいので苦しいのではないでしょうか。
現在のスコップ団は山元町を中心に活動しているのですが、街中に瓦礫が山積みと言う状態ではないものの、個々の家々や畑の片づけまでは手が回っていない状況です。


これまでは、個人個人のエピソードと大所高所の計画とか総額の予算の話が語られてきましたが、そろそろ予算の箇所付けや配分の優先順位についてきちんと議論すべき時期なのではないかと思います。
それは政治的には避けたほうが得策なのかもしれませんし、逆にお上の言いなりでいいという問題でもありません。
被害の現状とこれからを見据えながら、国、県、自治体、企業、個人が何をどのように負担するのか、それについての合意が早くできれば、復旧・復興の段階に早く入ることができるように思います。



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