一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

大槌町

2011-08-09 | 東日本大震災
宮古魚市場で写真を撮っていると、同じように写真を撮っていた人に声をかけられました。
その人は県の仕事で、各町の復旧状況を確認するために写真を撮るという仕事をしているということでした。
その人の話では岩手県の中では大槌町が一番復旧が遅れているということだったので、覚悟をして町に入りました。(Googleマップ参照)


国道から市街地に降りる側道に入ります。



この時点では既に津波被害や瓦礫については感覚が麻痺しつつあるのでそれほど驚きません。

まずは漁港のほうに向かいます。




構築物の被害が津波の大きさを物語っています。




港に近づくにつれ、魚の腐臭が強烈に漂います。
水産加工業者の冷蔵倉庫の在庫などが腐敗したのだと思いますが、実はこのあとどこに行っても、ほとんど腐臭はありませんでした。
それだけ建物の解体、撤去が進んでいないことになります。

堤防を利用して瓦礫が眼一杯積みあげられています。




魚市場



復旧には程遠い感じです。


Uターンして、今来た道のほうを眺めます。


地盤沈下して、道路面より宅盤がかなり下がっていることがわかります。
これはどこの町でも共通で、港や建物の復旧に大きな障害になりそうです。


ちょうど大潮にあたっていたのですが、地盤沈下のため港から浸水してきています。
普通は堤防はなくても大潮の満潮時よりは高いところに岸壁は作っているはずです。





市内を流れる大槌川にかかる橋



こちらは欄干が曲がっているものの橋は無事だったのですが、50mほど下流にある山田線の橋は橋げたごと流されています。




橋のたもとから西側市街地方向




北側市街地方向


鉄筋コンクリート造の建物の解体はまだ終わっていない感じです。


橋の近くの空き地に集められた自販機。



まとめてベンダーに処理してもらおうと集めたのでしょうか。
瓦礫にしても、燃える木材と不燃物もコンクリ、金属、自動車などに分別しないと処理もできないのが手間のかかるところです。


コンビニ




市の中心部



このあたりに町役場があり、役場ごと流された上に町長も被災して亡くなったそうです。
もともと行政単位が「町」なので予算も職員の人数も少ないことも復旧が遅れている原因ではないでしょうか。

城山公園から市街地をのぞむ。



市街地が平坦な部分に展開し、そこがのほとんど全てが津波の被害にあっています。
なので、再建の梃子になるものを見つけるのが難しいのかもしれません。

遠くに見える狭い湾口から町を流してしまうほどの津波が押し寄せてきた時の様子をかんがえると怖ろしくなります。



※ 関連エントリはこちらから被災地に行ってきました。

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