3月28日(金曜日)のお昼、町内の親睦会で「巻き寿司を作って食べる会」を開催しました。料理教室をやりましょうということだったのですが、なにしろ自治会館の設備では手間ひまかけるような料理は作れません。というわけで、今回は巻き寿司を作ることになったのです。集まったのは男女あわせて20人ほど。大きな電気釜でご飯を炊いて、炊き上がったらご飯に寿司粉を振り掛けてかき混ぜる。出来た寿司ご飯を計量器で計って一人分づつに分ける。そんな簡単な作業は男性の仕事。わいわいがやがや、騒々しいこと。まあ、それが楽しいのですね。お刺身などの具材も、これまた一人分ずつ分けて出来上がり。(カレー料理が2度ほど続いたので、今回は巻き寿司になったのです)
一つのテーブルに4~5人づつ座ったのですが、同じテーブルに認知症のご婦人が座っていました。隣のご婦人が、「海苔の上に具をおいて、巻いて食べるのよ」などと説明するのですが、それも分からないらしいし、出来ないのです。食事をするのも中々大変なのだということがよく分かりました。夫婦二人の家庭ですが、年上の夫が面倒を見ているのですね。家庭で料理を作るのはとっくに放棄して、宅配の食事を注文していると聞いていましたが、食事する行為自体も大変なのだということ、よく分かりました。
食事が終わったあとは、恒例となったディスコンを楽しみました。件のご婦人は、身体のほうは人並み以上に元気ですから、ディスコンは好きなのです。ただし、ルールもディスクを投げる順番も分からない。「はい、番ですよ」と言われてディスクを投げるわけですね。それでも、それが大変に楽しいらしいのです。会の終わったあとは「楽しかったね」を連発していました。こんな身近な事例を反面教師として、認知症について理解を深めることも必要かな、などと思った一日でした。