寒中の気温は低く上がらない。曇っている空が湿気を含んでいて、音もなく雨に変わった。勤務を終えて、帰宅する頃には止んでいたが、二日続きの雨である。洗濯物が乾かない。明日、何を着ていこうか?乾燥機が嫌いなので、濡れたのは厭だし。
季節は蕗の薹が、蕾を出す頃と言うが、今以って寒い。けれども、土の中から、薄緑の頭を覗かせる自然の物には、いと愛らしき思いがする。あの独特の苦味さえも好ましいのだ。辺りの灰色に、くっきりと眩しい色であることか。
宮部みゆき氏の、『夢にも思わない』を、読みかけたら、何と前作があった。その日は、急用で市内まで出かけていた。慌てて本屋に飛び込んだ。持っていた本を見せ、文庫の在り処を聞いた。直ぐに見つかった。代金を払うのももどかしく買う。
で。読み出したら止まらない。昨夜など、午前3時を回って眠った。危うく遅刻するところであった。以前は、徹夜で読むなど平気であったが、この頃はとても厳しい状況です。何があっても弁当が要る。住まいの地域にはコンビニがないのだ。
今も、明日の用意をしながら、これを書いている。加えて、洗濯もしている。いや、洗濯機がです。まあ、気儘な暮らしゆえ、本が読めるのだが。と言えば聞こえはいいのだが、実際は活字がないと息切れがする。目眩もする。中毒症状である。
毎朝、新聞を読み、珈琲を飲めないと気分が悪い。従って寝過ごした日には、不機嫌になる。沈黙は金なり。と言うが、物を云うのが億劫になるのだ。しかし、仕事上そうもいかない。他の人はどうであるか知らないが、莫迦丁寧に喋ると鬱憤が溜まる。
地植の枇杷葉。東南方向に付き、あまり木丈が伸びません。生物は、光合成をするので、日当たりはこじんまりしている。