枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

七夕前夜

2008年08月06日 | Weblog
 今日は広島に原爆が投下された日。

 子どもの頃、早朝起こされ、朝露を器に入れに歩き、七夕の短冊に願い事を書かされるのに、文句を言うと、祖母は小さな声で「ぎょうさんの人が、死んだんじゃよ。中にはこどももおってな・・。 
 
 おまえはまだええ。今日はな、その子等の分も、七夕さんに願い事をたくさん書いて、笹に吊るしてあげような」
 その時には、祖母の心がわからなかったけれども、自分だけの幸せや願い事をするのではなくて、他人を思いやることの大切さを教えてくれていたのだと今は理解できる。

 一瞬にして命を奪われる理不尽さは、ことばにならない。
 命の価値や重みは全てに等しい、と言うが、実際にはそこから遠くかけ離れた時点で、戦争が行なわれてきたし、現在もあるのだ。

 庭の枇杷の木が、新芽を次々に芽吹かせている。その傍らで、古くなった葉は、変色して自然に落ちていく。眩しい夏の太陽を嬉々として、また緩やかに浴びながら、空の下で舞っている。

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