高瀬川が物流を担っていた頃。この上木屋町は気位の高い遊び場だったという。お茶屋というより、待合だったのだろう。
ここにある、中華の「一之船入」。
文字通り、一之船入の船着場がすぐそこにあった。
全館個室になる部屋。ちょっと仲居に握らせて、人払いさせておき
帯をスルスル・・・キャァ~・・・なんてことがあったのだろう。
今も部屋に入る際は、「失礼します」と言ってから三秒よんでから
襖を開けるのだそう。
「前菜」 白鶏ねぎソース くらげの酢の物 流し羹
「フカヒレの姿煮」
ああ、なんと久し振りな・・・コラーゲンで明朝はお肌ツルツルなんて
バカなことは言わない。オッサンはサメ肌になろうがかまやしねぇ。
「鶏肉と中国豆腐のレタス包み」
細かく刻むのはなかなか大変そう
「茄子とホタテの包み揚げ チリソース」
これだけ見たら、イタリアンのよう。
「大正エビ、オクラの塩蛋和え」
素材感がはっきりあって、よろしござんす。
「じゅんさいとセロリのスープ」
汗ばむような陽気でも、温かいスープはありがたい。
大阪では何考えてるんだかわからない人物を称して「じゅんさいな人」という。
「蛤と青じそのチャーハン」
パラパラ、口いっぱいに頬張る。 うまっ!
「デザート盛り合わせ」 果物、なんとか餅、プリン(だったか)
さすが千年の都、味にはうるさく、舌は保守的という。いまだハマムラや東華菜館が人気だ。それはそれでいいが、創作中華の看板を掲げていても「コースに酢豚入れて」だの「豚天食いたい」だの言われる。
京都になじむまではずいぶん客に叱られもし、鍛えられたという店主・魏さんは、横浜中華街の出身。オヤジ譲りの焼売がいい。
隠れ家中華で風雅なひとときを。
創作中華 一之船入 河原町二条下ル一之船入町
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