葡萄酒の続きは…

　北新地から２号線を越えて、大阪駅前第２ビルの「くし丸」へ。Ｏ氏行き付けの串カツ屋である。ブルゴーニュ～ボルドー、そしてベタな串カツ、これがいいのだ。串カツにゃまず麦酒を頂くとする。

　まずは牛カツから。月島の旗フライのような形状が変わっている。もちろん二度浸けお断りの気の張らない店だ。バリッと揚がった衣。パン粉の粗いのがまたソースがよくからむ。先ほどのワインバーのソムリエＭ氏も追っかけてやってきた。気取ってワインを勧めたりするだけが仕事ぢゃないよ。こういうの食ってニコニコしてるソムリエは信頼に値する。

　ハムカツ。こういうものが美味くってしょうがない。昔みたいな訳の判らないつなぎの多いプレスハムは見なくなったなぁ。

　名物丸玉。ハム入りの玉子焼き。美味。ハムに玉子、昭和３０年代に洟拭きながら駆け回ってたガキには、この両者の合体は夢みるようなご馳走だった。今では気兼ねなく食える。オレも出世したもんだ。

　魚肉ソーセージ。アメリカンドックってのを初めて食ったのは万博ぢゃなかったか。ケチャップとマスタードをブチュッとつけてガブリ！あの油の沁みた、ほの甘い衣だけを剥がして食っても旨かったなぁ。何処で憶えたか、ひと頃ソーセージばっかり食ってた時期があった。
なになに…ちくわ天なんてのもあるぢゃないか。


　無償にちくわ好きの人っているよなぁ。オレはそう熱烈ファンでもないけど。かつて南生田に住んでいる頃、向ヶ丘遊園のジャズバーMINKで夜更けまでいて、帰りによく食ったのが、立ち食いそば屋のワーチクレーカーバーソー。なんのことはない、ちくわカレーそばだ。

でかい。お値打ち。焼酎のお湯割にも合う。飯のおかずにもなり蕎麦うどんにも、はたまたおでんにも。だしを出してくれるしね、ちくわエライ！

　ハムをクルッと巻いて、ポテサラを包んだ新製品。
弁当に入れてくんねぇかな。

　するめの天ぷら。先輩である噺家Ｔ師の食卓にはこの「うまいか」がなくてはならないのだそう。昔、市場のおかず屋には、ホーローびきのバットに山のようになって売られていた気がする。これ東京でもあるのかな。美味いのだこれ。ワハハッ…揚げもんばっかだ。
　仕上げにはＯ氏オススメの、梅酒サワー。りき丸の主人は梅酒をたくさん注いでくれるのだ。正しい酒場のオヤジのあり方である。