先日、日本遺族通信4月号が届いた中に有賀氏の家族へのお手紙が掲載されておりました。
戦争を知らない若い方が何かを感じ、これからの人生を大切に生きてほしい!と願い綴ることにしました。
「平成17年4月靖国神社社頭掲示」
遺 書
海軍中将 有賀 幸作
戦艦「大和」艦長
昭和20年4月7日
南西諸島にて戦死
長野県出身47歳
八紘一宇大東亜共榮の新秩序建設に宿望の指令として然も帝国海軍最新最鋭の駆逐隊を率ゐて外敵の撃滅に當り得るは誠に無上の本懐なり元より生還を期せず武運目出度克く任を全うし
皇恩の万分の一にも報い奉るを得ば祝福あり度
母上様
家運再興のため御老年にも拘らず永年に渡る御辛苦御努力誠に感激の外なく思茲に至れば常に涙なき能はず厚く御礼申し上ぐると共に生前至らざる事のみ多かりしを深く御詫
申し上げます
御健康と御幸福を奉祈ます 逆乍ら好子並に子供の事宜しく御願ひします
尚好子等住所に関しては其の希望を御容れ下さい
好子どの
遇する事の薄かりしに拘らず仕ふる事の申分なかりしを深謝す
常々申渡ありて今更別に述る事なきも母上様への孝養と子供の養育を全うせられ度
(中略)
正幸 良江 弘明 公子殿
兄弟相授け平素の父の訓を守り心身の鍛練に學業の成就に努め忠孝の道を全うし皇國臣民の本分を果すべし
昭和16年11月15日夜認む 有賀幸作
(封書)「戦死の場合開封、それ迄好子保管のこと」 (原文のまま)
戦後60年を迎え、
NHK 平成17年5月1日 放映
特集あの日昭和20年の記憶
著名人の証言でつづる60年前の日々の中で海兵入校の方が「大和」の大きさに驚き、これなら負けないだろうと思った。と当時を語っていた。
テレビ朝日 平成17年5月3日 放映
村上VS鳥越氏の話題にも戦後60年の重み戦艦大和の“今”悲劇の戦艦大和と言われる意味。
生存者276名、戦死者3000名とメモあり。
大和ミュージアム開館の事 等にふれ「生きる意味を考えてほしい」と。
戦艦 大和で検索して
「大和ミュージアム」見学の若い方の感想が多く述べられているように思いました。
中には「男達の大和」出演の山田 純太クンを応援!
と若い方らしい憧れも良しと言うべきか?
有賀 幸作氏で検索して
艦長として艦の沈没に先立ち総員退去を命じ艦橋のコンパスに身を縛り艦と運命をともにしたと記され、幼い頃の祖父母の話に哀しみを新たにしました。 合掌
いろいろ検索して「今月の遺書」に出会いました。
靖国神社では多くの参拝者に祖国を愛しつつ戦没された英霊の御心にふれていただきたく毎月遺書、家族への書簡など社頭に掲示。と記されていました。
艦長さんのご家族へのお手紙を拝見致し、ご家族皆様のお気持ちはいかばかりかと言葉がございません。
残された4人のお子様達がどんなにかお辛いお気持ちでこのお手紙を大切に保存されました事と胸がいっぱいになりました。
私自身も今は亡き母に届いた沢山の軍事郵便に父を偲び、艦長さんのご家族に想いを重ねております。
父を偲んで詠み、千葉日報に投稿した歌ですが、選評を頂くことができました。
春も過ぎ夏秋も過ぎと父の書く軍事郵便何語りたかりし
先生から「気候の挨拶を続けている父の言葉を読みながら、その背後にあったであろう父が母に告げたかった本当のこととは何だったのかと今更に考えている作者です。
重い歌。」と評をいただいた大切な一首です。