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日本遺族通信 平成19年2月15日号 遺書と九段短歌

2007年02月27日 11時29分29秒 | 日本遺族通信


                   2月靖国神社社頭に掲示された遺書

戦後60年が過ぎて尚、戦争の傷跡深く、戦死した夫、父、兄弟を偲び恒久平和を心から願う遺族の歌です。
悲惨な事件が毎日報道されておりますが命の尊さを真剣に考えたいものと存じます。
今号も「愛しきものへ」を詠まれた方がいらっしゃいます。
時代とは言え24歳のお方の遺書です。涙なくしては読めません。 合掌

九段短歌はいつまで続くのでしょうか。
永久に遺族が生ある限り詠み継がれることでしょう。
今号も12名全員の歌をご紹介させていただきます。
是非ご一読をお願い申し上げます。

   久し振り英霊塔に菊の花色美しく香しくあり           米子市 女性   
   娶らざる兄の果てたるペリリュー島に名の知らぬ花実を結びをり     横手市 女性  
   食もなく火もなき雨季のビルマにて果てたる夫よ我は米寿なり      京都市 女性
   新春の靖国の苑華やかに猿回し出て小太鼓の鳴る            大阪市 女性
    「安心あれ」と書きたる父の文しかと検閲の印押されて届く      青森県 女性   
   老ゆるなき父の写真見入る時シベリアに果てしはただに悲しき   大阪市 女性
   参拝者列なす中に異国語の人等も多し靖国の宮             長野県 男性
   夕餉時に老いたる母に聞くことも多くなりゆく父の生き様     伊賀市 男性   
   戦歿の兄の名刻む碑にふれて安らかなれと長き合掌       和歌山県 女性   
   ビルマにて戦死の兄の古葉書親と子たのむが未だ身に沁む        井原市 男性   
   国の為死すこと惜しまず若き身を「愛しきものへ」涙で読みし      京都市 男性   
   父らしき人の背にゐし吾もかのただ一度の夢とはかなく       千葉市    

コメント (2)
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