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日本遺族通信 平成26年9月15日号 遺書と九段短歌100首掲載記念号       

2014年09月18日 23時01分37秒 | 日本遺族通信

                                                                                                          平成26年9月 靖国神社社頭に掲示されました遺書 合掌

           今号もお若いお方の素晴らしくとても哀しい文章に熱いものがこみ上げて参りました。合掌

九段短歌
選者 三井勝生先生のお言葉より転載
九月九日は、「重陽の節句」の日です。陰陽思想では、奇数は陽といひ、陽数の極である九が重なるので「重陽」といふ。
五節句とは、一月七日の人日(じんじつ)七草節句、三月三日の上巳(じょうし)桃の節句・ひな祭り、五月五日の端午・菖蒲の節句、
七月七日の七夕・星祭り、そして九月九日の重陽の五つをいふ。
別名「菊の節句」と呼び、菊花酒を飲んで不老長寿を願ったり、また各地で優雅な「曲水の宴」を行ったりすることもある。

今号も三井先生ご指導のもとに掲載いただきました12名の鎮魂の歌をご紹介させていただきます。

   父眠る現地慰霊の線香が煙にゆれるチンドウィン河          那須塩原市 遺児男性
   靖國の妻と囃され苦労せし九十六歳の母死に給ふ              富士吉田市 遺児男性
   戦闘帽を振りて別れし尼崎駅往きて還らぬ父とは知らず             大阪市 遺児女性
   戦争で父を亡くせし我ら遺児あの時母は三十歳なりき           足利市 遺児女性
   「ことっ」と鳴る白木の箱をたしかめて弟の遺骨と信じて埋葬          浜松市 遺族男性
   従兄弟らに届きし葉書いま集ひ遺影の前で涙花咲く               甲州市 遺族男性
   海ゆかば唄うて父を偲ぶ夏卒寿の夏も白寿の夏も               南相馬市 遺児女性
   モモタモチのみどりに映えて沖縄の「平和の礎」波状に立つ        青森県 遺児女性
   親子して最後の面会比治山で思へば悲し父との別れ             呉市 遺児女性
   父戦死その遺志により母われを苦難に耐へて進学させたり        うきは市 遺児男性
   月光はバシーの底を照らすかや今宵満月父にみせたし           上田市 遺児女性
   引率の十三人を死なしめし自責の念にレース編みしとふ (100首め)  千葉市 私 

おかげさまで投稿から10年を迎え、今号で100首の掲載を頂きました。毎号多くの皆様にお尋ねいただいておりますことに改めて心より御礼を申し上げます。
九段短歌の掲載は毎月全国から寄せられました多くの中から毎号、僅か12名の掲載でした。
前選者の先生ご逝去に6ヶ月間の休載がありましたので、9年半の掲載でしたが、1年間に10首~11首の最多の掲載に励みを頂いて参りました。
新たに101首めの掲載を祈りながら1首1首を学んで参りたく存じます。

9月15日号の遺族通信が届く予定の17日(水)は、千葉県遺族会女性部研修旅行に参加中でした。
ご近所の親しいお方のご厚意で100首目の掲載を旅先で知る事となりました。
メールより 「遺族通信が届きましたので九段短歌を確認、引率の・・・レース編みしとふのお歌でした。
        100首目の掲載おめでとう御座います
とお知らせを頂き、楽しい旅と重なりとても有難く幸せな励みを頂きました。
この度の歌は対馬丸犠牲者の13人の生徒さんのご冥福をお祈り申し上げながら、存命の引率の先生の70年間のお苦しみに思いを寄せさせていただきました。
今後ともご指導の程、どうぞ宜しく御願い申し上げます。

コメント (6)
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