静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

漁業学園は高校ではありません

2018年08月14日 09時39分50秒 | 学園紹介

今年作成したパンフレットや生徒募集ポスターは、昨年までと大きな違いがあります。
これまでの学校名は「静岡県立漁業高等学園」。
今年からは「静岡県立漁業学園」
「高等」を削除しました。

「高等なんとか」って名称は、中学を卒業した人が行く学校に使われます。
例えば宮崎にある漁師を育てる学校は「宮崎県高等水産研修所」です。
ここは中学卒業者専門の学校です。

最近多くなったのが「高等専修学校」で、実業高校よりも職業教育を重視していることが多いようです。
高等専修学校の3年以上の課程で、一定の履修科目と授業数を満たせば高校卒業者と同等に扱われます
一方で卒業まで3年に満たない教育課程で、高校卒業の資格が得られる学校は日本にありません。
「飛び級」するくらい優秀な人は別ですが、それは特別です。
高校卒業の資格が欲しいなら、通信制を含むどんな学校でも最短3年の在籍は必須です。

話を戻して、学園の名称から「高等」を削除した理由ですが、誤解する人が多いためです。
誤解の内容は、保護者の方が「一年で卒業できる水産高校のようなもの」だと思うことです。
表現としては合っている部分もありますが、「高校卒業資格」と言う意味では違います。
毎年「高校卒業の資格がとれますか?」と問合せがあるので、少しでも誤解をなくすように名称を変えた訳です。

これだけ、高校進学多くなるとお子さんを「中卒にしたくない」気持ちはわかります。
でもですよ。
高校卒業の肩書き欲しさに、裏技のように学園進学を考えるのは違いませんか?

なんにも勉強せずに高校卒業する人もたくさんいます。大学も同じです。
実質的な学力は中学生以下です。
その人たちが高卒、大卒の肩書きがあれば社会でやっていけるのでしょうか?

学園入学者は高卒者が増えましたが、もちろん中学から進学してくる人もいます。
中卒で学園に来ても高卒の肩書きは得られません。
でも、漁師として社会で役立つ人に育つことはできます。

本田技研工業を創業した本田宗一郎さん。
高等小学校が最終学歴です。
実際には浜松高等工業学校(現在の静岡大学)の聴講生として3年間も金属工学を学んでいます。
ところが「卒業証書に価値がない」と言って卒業試験を受けなかったので卒業できてないのです。
名よりも実(じつ)を取った本田さん。
その後、どうなったかは皆さんがご存じのとおりです。
皆さんは「名」と「実」の、どちらに価値をおきますか?

表題のとおり、学園は高校ではありません。
でも、漁師になりたい人には高校以上の価値があるはずです。

写真は体育の時間にバスケットをしているところです。
学園では授業を2コマ使った体育が月曜日と木曜日にあります。
講師は体育の教員を外部から呼んでいます。
さらにクラブの時間が火曜日と水曜日にあります。
クラブと言っても、学園の規模では生徒全員で同じことをやります。
ソフトボールやらサッカーやらバスケやら...
クラブの時間は生徒の自主運営となっています。
体育とクラブだけ、人が変わったように張りきる生徒が毎年いますよ。


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電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

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