まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

冬めいて まとめきれない 日記帳

2014年12月01日 | たまにはご法務

 さぬき市地方は冬型の気圧配置のために雲が広がっていた。気温は16度から18度、湿度は74%から64%、風は2mから4mの北西の風が少し。明日の2日は冬型の気圧配置が続くため雲が広がりやすく、雪や雨の降る所があるらしい。

 

 今日は所属寺院の報恩講のお勤めの日。奥方の仕事の都合で、午前10時過ぎに上山した。朝方は天気も良くて風もなく温かい気持ちのいい日になった。

 

 報恩講(ほうおんこう)は、浄土真宗の宗祖(開祖)である親鸞聖人(1173-1262)の祥月命日(弘長2年(1262年)11月28日(グレゴリオ暦…1263年1月16日)の前後に、宗祖親鸞聖人に対する報恩謝徳のために営まれる法要のことである。平たく言えば、「親鸞さまのご命日」のご法事である。

 

 報恩講は浄土真宗の僧侶や門信徒にとっては、年中行事の中でも最も重要な法要とされている。なお、お荘厳(しょうごん)も、最も重い形式となっている。各本山で営まれる法要は「御正忌(ごしょうき)報恩講」と呼ばれ、祥月命日を結願(最終日)として1週間にわたり営まれる。各地の別院や各末寺、各一般寺院においては、「お取り越し」もしくは「お引き上げ」と呼ばれ、「御正忌報恩講」とは日付を前後にずらして1〜3日間、ないし5日間営まれる。日付をずらす理由は、すべての僧侶・門徒は御正忌報恩講期間中にお参りできるようにされているためである。

 

 法要は13時半から始まり、近隣寺院の住職様ご臨席のもとで厳かに勤修(ごんしゅう)された。例年通り、仏説阿弥陀経とご和讃。報恩講だけは全員が「七条袈裟」を着用する。

 

 真宗の基本は「お聴聞」。ご法話を聞いて聞いて聞き抜いていくこと。今日のご法話は「秋山和信」師。松からお越しになった。この先生は「謡う布教使」さん。と言っても、歌謡曲やロックを歌う訳ではない。ときおり、節をつけて謡うようにお話をされるお方。

 

 今日のお話は「善導大師」の「二河白道(にがびゃくどう)」の絵解き法話。こういうお軸を使ってのお話。これをおもしろおかしくお話する。

 

 思わず、あちらこちらから笑い声が巻き起こる・・・・。

 

 でも、先生は真剣そのもの。シャレや冗談で笑わせているのではない。仏法を説いているのだ。でも、「そんな、アホな・・・」と笑ってしまうのだから仕方がない。

 

 これが「二河白道図(にがびゃくどう・づ)」絵では上段に阿弥陀仏が描かれ、中段から下には真っ直ぐの細く白い線が引かれている。 白い線の右側には水の河が逆巻き、左側には火の河が燃え盛っている。 下段にはこちらの岸に立つ人物とそれを追いかける盗賊、獣の群れが描かれている。下段の岸は現世、上段の岸は浄土のこと。 右の河は貪りや執着の心(欲に流されると表すことから水の河)を表し、左の河は怒りや憎しみ(憎しみは燃え上がると表すことから火の河)をそれぞれ表す。 盗賊や獣の群れも同じく欲を表す。東岸からは釈迦の「逝け」という声がし、西岸からは阿弥陀仏の「来たれ」という声がする。 この喚び声に応じて人物は白い道をとおり西岸に辿りつき、覚りの世界である極楽へ往生を果たすというもの。

 

 楽しい時間はあっという間に過ぎる。気が付けば15時半。後片付けをしてお寺を後にした。何度も繰り返すけれど、この松の黄色は松枯れではなく単なる病気とのこと。心配はいらないと言ってる。

 

 今日の掲示板はこれ。「明日の人生はきっと何かあるものです。きょうの苦しみはきょうで終わり。明日の苦しさは明日の話」という吉田潤喜さんの言葉から。昨日は昨日、今日は今日。明日は明日の風が吹く・・・。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。


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