こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

サバ寿司

2016年10月08日 01時19分03秒 | 文芸
イオンに出かけて食品売り場を見て回る。
ウオーキングを兼ねた習慣になっている。

今日は金曜日、あまり安いものはない。
それに時間もまだ午前中とあって、値引き商品はほとんどない。

鮮魚売り場でエンドに陳列されているのは塩サバ。
丸々としている。
POPに<播州秋祭りの鯖寿司にどうぞ>とある。
そう、わが播磨の秋祭りには欠かせないごちそうの定番が
<サバ寿司>だ。

一本一本がパックされた塩サバを見ていると、
記憶がよみがえる。

秋祭りになる直前は、母ががぜん張り切っていた。
サバをさばいて骨抜きし、血などをきれいに洗いとる。。
たっぷりの塩をすり込んで塩で覆う。
そして、今度は酢で〆める。最後に薄皮をはいでネタは完成だ。
頭と尻尾はつけたままの腹割してある。
なんと仕込みに半日以上かかる。
家族や親せきを勘定に入れた大量のサバ。

すし飯をたっぷり握ったのに酢〆めのサバを乗っける。
それを木型の押し寿司器に積みいれて重しをおいておく。

秋まつり本番の日。
食卓にはドカッとサバの姿ずしが山盛り。
その隣にははちきれんばかりに具材たっぷりの巻きずしが、
これまた山盛りだ。
「やったー!」って満足しきった笑顔の母。
真っ白い割烹着が目に鮮やかだった……!

実は頭が付いたサバの姿寿司は、今では大の苦手だ。
上品に切りそろえたものがいい。
〆サバは好きだが、やはり頭はいらない。

11日だと思っていたが、今年は10日が秋祭り。
さて、我が家では最近鯖の姿寿司は作らない予定だ。
子供があまり食べないし、
夫婦二人じゃ食べる量が知れている。
仮に食べたいなあと思ったら、イオンで出来合いを買ってこよう。

もう秋祭りの伝統も、今は昔状態になりつつある。

ふっと我に返った。
目の前の塩サバが次々と売れている。
思わず手が伸びた。
一匹、買っておくか。祭りだもんなあ。(笑い)
コメント
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