こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

本を読む

2016年10月24日 01時02分43秒 | 文芸
本好きな子供だった。 
母がそうだったから、
影響を受けたのかも知れない。

といっても当時の本は贅沢品。
家にある本といえば、
綴じた和紙の講談本が数冊と
毎月届けられた『家の光』という家庭雑誌だけ。

母をまねて大人の本や雑誌のページを開いていると、
周囲の大人たちは注意するどころか、
口々に褒めてくれた。
実は読んでいたわけじゃなく
眺めていただけなのに。
褒められたら気分がいい。
もっと褒められたいという単純な子供心で
本にむしゃぶりついた。

不思議なもので、
眺めていた本がいつの間にか読めだした。
ルビつきの講談本は、
ひらがなを覚えると簡単だ。
雑誌の小説は挿絵で想像を膨らませた。
裸の男女が描かれた挿絵すら
理解できるませぶりだったと思う。
最近はいつでも本が手に入る時代だ。
次々と本を読むが、
子供のころみたいな想像が
膨らむことはめったにない。
読書に想像力が働かなくなれば、
面白みは半減するとわかった。
コメント
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