難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

丸山一郎先生にお別れをしてきました。

2008年03月06日 08時39分12秒 | 福祉サービス
080305_1842~001.jpgAさんに。

おはようございます。
丸山一郎先生のお別れの会に行ってきました。先生の業績を反映して、非常に多くの方が参列にいらしてました。
要約筆記奉仕員養成事業をメニュー事業を取り入れた時の専門官が丸山先生だったことをお話しましたがその時に机を並べていらした方、その時の更正課長が板山賢治氏だったことも分かりました。板山先生にもご挨拶できました。
フランクボウ氏を招聘したもう一人のエンパワメント研究所の久保耕造氏も、当時八代英太氏の秘書をしていた久保田哲氏も来ていました。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/4176627.html

丸山先生にお別れする際に、いろいろお約束をしてきました。
国と自治体の制度に難聴者支援の施策を入れるのが不可欠と思っています。
誰もがどこでもいつでも支援が受けられるようにです。これは人権だからです。

職場の無理解に耐えているサラリーマンも、山間の高齢難聴者でも、都会の難聴青年であっても、子育てと仕事の両立に悩む主婦も、必要な時に相談が受けられ、生き生きと未来を期待出来る体制が必要です。

難聴者の支援には何が必要でしょうか。
まず社会の理解が必要でしょう。
難聴者の聞こえの特徴、分かる話し方、書くコミュニケーションの方法などは最低限です。

二つ目は、社会の環境整備です。適正な補聴器の円滑な供給。あらゆるところに補聴支援システムが必要です。電話リレーサービスや字幕放送など通信・放送サービスのアクセシビリティの保障も含まれます。IT技術で話せば文字になる技術やシステムも実用化するかもしれません。

三つ目は難聴者を支援する人です。
コミュニケーション支援を担う人と社会の理解を促進する人、難聴者の相談・支援の専門家が必要でしょう。
コミュニケーション支援という時に対象者の人格と向き合い丸ごと人権を守る立場に立てる人が必要です。もう一つ、聞こえる言葉を選んで伝える責任を果たす覚悟のある人です。

コミュニケーション支援はIT技術を使えばより支援の幅が広くなりますが、話が文字になるサービスや機器だけでは解決しない問題を難聴者は多く抱えています。
難聴者の積極的な生きる姿勢や周囲の理解がなければ自立出来ないのです。

難聴者が自己を肯定し、高い人生目標を作るためのエンパワメントを受けられる仕組みはほとんどありません。指導者、ピア・メンターの育成から必要です。
対象者を幅広い観点から社会資源の利用など自立支援技術を持つ難聴者のための新しい対人支援コーディネーターが重要になってきます。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/cat_249817-1.html

これを今の施策体系にどう組み入れ、どういう人材を誰が育てるかを提起しようとしています。


ラビット 記