Mちゃん(高1):
9月になって、大分日没も早まり、日が暮れて来てからのレッスンです。
先ほど、Rちゃん(小4)の伴奏(WAになって踊ろう)のキーボード伴奏を頼んだので、楽譜を渡しました。
「来週まで、見ておいて?」
「はぁーい、りょーかいでーす」
頼りになる先輩だ。
さて、Mちゃん本人の持ち曲は、ベートーヴェン作曲のソナタ「悲愴」の第三楽章です。
春に曲が決まってから、ロンドのテーマ(A)、エピソード1、エピソード2、と少しずつやってきました。
まだ、エピソード部分が少しだけありますが、今日は、楽曲の中で最も強い印象を残す(であろう)フィニッシュ部分を集中してレッスンしてみました。
「最初っから順々にやってくとさ、フィニッシュの所が、一番遅く着手することになるでしょ?練習時間も一番短いってことになって、一番自信ないとこってことになって、そしたら、本番でフィニッシュが近づくにつれて不安が増すってことになるじゃない?」
「た、確かに」
「だから、先にフィニッシュを練習しちゃうの。途中、危ないとこがあっても、『後は最後の自信ある所を残すだけだ!』と思ったら安心できるでしょ?」
「そっかー」
ということで、最後のフォルテシモ幕切れ部分→その前のピアニシモ→その前のピアノ、の順に、フィニッシュが自信持って弾けるように練習しました。
学校や部活で時間がなくても、こうやってピンポイントでの練習なら、短時間集中でマスター目指すこともできます。
それともうひとつ、Mちゃんが「なかなか音が素早くつかめない」と苦労していた、フル和音の連続(画像参照)は、無理して一つ一つ音を探して掴むのではなく、とりあえずオクターブ音だけで弾いておいて、とアドバイスしました。
まずは外枠。この部分だったらド、ド、シ、ド〜 (左手はラ♭、ソ、ソ、)とオクターブだけで弾いておく。
そうすればメロディー的に覚えられるし、手のポジションも簡単に身につけられます。
そこまで出来たら、あとは中身の音を埋めるだけです。
時間の少ない学生や社会人の皆さん、知恵を絞って、憧れの大曲を攻略していきましょう。